自分が使った花材事典:ドウダンツツジ

2019年6月12日

夏ハゼと同様、とっくにアップしておくべき花材でした。

そして、ドウダンも、わさっと大きく広がる枝でして、うちで画像を撮るのが非常にやりにくいです。
とりあえず、「広がってない枝」を撮ってみました。
ドウダンツツジ
ん~スカスカだな。

全部の枝が、こんなにスカスカだったわけはなく、葉も枝も混んでいる部分もあります。
ドウダンツツジ

ドウダンの大枝は、わりと枝の広がりで面が作れます。それも、小さめながらしっかりした緑の葉っぱで面ができますから、豊かな植物の美を感じさせてくれます。

魅力は、葉っぱだけではなく、枝つきそのものにもあります。ドウダンの枝は、シンプルな線でできあがっていて、それを強調するために、生ける時に葉っぱを全取りする場合もあります。

下の画像のように、葉っぱが少ないところだけに注目していると、枝の線だけでも面白さはあるということが分かります。
ドウダンツツジ
枝分かれに法則性があるので、「リズム感」みたいなものを感じることもあります。

小さいドウダン、お安いドウダンの枝は、わりと直線的な枝が、ただ枝分かれで広がっていくだけのものが多いですが、少し大型の枝になってくると、枝つきそのものが多少は踊ってくれるようになります。
今回のドウダンは、お稽古花レベルの品ではありますが、それでも、ちょいと色気のあるところを含んだ枝でした。
ドウダンツツジ

夏ハゼの記事にも書きましたが、ドウダンも、夏場に非常に頼りになる枝物です。
なんといっても、真夏の高温の中でも水さえ与えていれば持ちの良さが普段と変わらないところがすばらしいです。

画像のドウダンは、実は6月14日に買ったものです。それが、薬剤なしで今日までお元気です。小さく切った枝が、二本ほどダメになりましたが、ほかは、ほぼダメージがありません。
こういう、切り枝が花瓶の中で異常に持つものは、ある程度枝だけの力で生き抜けるパワーを備えているヤツです。そういうやつ=挿し木にできるやつのことが多く、ドウダンも挿し木で増やすことができます。
うちでは、ドウダンを挿し木にしたことはありませんが、比較的簡単に着くのではないかと予想しています。

ドウダンツツジ
生ける時に切り落とした小枝も、拾って水に挿しておくと、花ものなどより余程長く持ってくれます。