のこぎり(4種類)

2022年12月10日

私がリアルに使っているのこぎりです。

華道用ノコ

草月流の売店で売っていた「華道用ノコ」です。要するに、いけばな用の鋸です。
組み立て式でして、下のようなケースの中に……

↓このようなパーツが入っています。

この二つを接続すると華道コノになるのですが……

これは持ち運びしやすさを重視した簡易的な道具なので、しっかりした大工道具などを見慣れた人からすると、おもちゃみたいなものだと思います。
でも、見た目よりも相当使えます。大作レベルの材料になるとわかりませんが、稽古場レベルの枝で、これで切れないものはほとんど無いです。お稽古用に一本ほしいな、ということであれば、この華道ノコだけ持っていれば十分ではないでしょうか。

草月流のこ

商品名としては「草月流のこ」ではなかったかもしれませんが、草月流のマークが入っているので、ここでは「草月流のこ」と呼びます。

こののこぎりも、上の項と同じく、のこぎりとしてはミニサイズで、簡易的なものです。お稽古場で太い枝を切るときに使う程度の道具でしょう。
なので、丸太みたいな枝とか、一本ままの竹など切るのには向きません。
しかし、小さくて軽く、そのわりによく切れるので、私は大作生け込みのときにも、これを持っていくことがあります。
出動回数としては、上の項の華道ノコよりも多いです。
単純なことですが、折り畳み式なので、パカっと開けてすぐ使えるので、上の華道ノコのように、組み立てなくちゃならないわずらわしさはありません。

あと、ちっちゃいのこぎりなのに、意外とグリップが握りやすいところが気に入っています。

竹鋸

鋸を買い替えようかと思っていたときに、ちょうど草月会館の売店で売っていたので、なんとなく買ってしまったものです。値段は忘れましたが、ごく一般的なノコギリの値段だったと思います。

「竹鋸」と書いて、「たけのこ」と読みます。草月流の中では、結構普及しているツールですが(草月は竹をよく扱いますから)、別に「草月流特製」ではありません。
竹鋸は、名前のとおり、竹がきれいに引ける鋸です。しかし、もちろん竹しか切れないわけではなく、木材その他も切れます。

サムライ

現在、私が主力として使っている鋸です。

サムライという、メジャーな銘柄です。私がこののこぎりを選んだのは、同門の先輩が持っていたことと、のこぎり関連でweb検索しているとよく出てきたことが理由です。

サムライ銘柄に、種類は色々あります。私が買ったものは、刃長21センチで、折り畳み、荒目のものです。
大きさは、実物を見て「このくらいだろう」と思ったものを買いました。折り畳みにしたのは、私は持ち運んで使うことも多いからです。荒目にしたのは、細かい目でひけるのは、上の竹鋸があるからいいか、と思ったからです。

小さくして持ち運びできるのは本当にうれしいんですが、本当は、折り畳み式の刃物は、私は苦手だったりします。刃を出すときか、戻すときに、「いつか絶対に手を切る日が来る」という、脅迫観念みたいなものがあって、一種の恐怖症だと自分では思っています。(フローリストナイフもホントは嫌いです。十徳ナイフなんて、これを作ったやつはおかしいんじゃないかと思っています)
でも、心からたたみたくないと思う日が来たら、開いたまま持ち運べば良いだけなので、買うことをためらう理由にはなりません。

↑開くとこうなります。たった今気づきましたが、曲線型ののこぎりを自分で所有するのはこれが初めてです。使いやすいフォルムだと思います。

ちょうどいいグリップ感。作業中の動作が気持ち良くできるのって、重要なことですね。

ネット上でよく見かけるサムライのレビューでは、「とにかく切れ味が最高。少しの力で圧倒的に切れる。木くずも少ない」と書かれているものが非常に多いです。
あまりにも多いので、私も期待したのですが、使ってみた手ごたえとしては、
「そこまで大騒ぎするほどの圧倒的切れ味ではない。木くずも普通に出ると思う」
と思いました。(木くずに関しては、荒目であることが関係しているかもしれません)

もちろん、良いのこぎりだと思います。買って良かった道具の一つだとも思っています。しかし、他の追随を許さないほどの切れ味とは感じませんでした。

ただ、値段(2000円くらい)・大きさ・使用感のすべてが私にとってはトータルで気持ちよかったので、仲間にすすめられるのこぎりと思います。現状で、私はこの商品に不満を感じません。好きな道具です。

今まで使ったのこぎりの中で、侍が一番優れていると感じる点は、「作業疲れが少ない」ことのように思います。これ、私にとっては重要なことなので、多分、刃がダメになったら刃を交換して使うでしょうし、タチの違う替え刃もこれからそろえてしまうかもしれません。

花道具・素材

Posted by sei