自分が使った花材事典:ギボシの花

2019年7月7日

ギボシの花だけを花材として購入したのは初めてかもしれません。

ギボシは、花材としては葉っぱメインなので、花が入荷するときは、「葉っぱのおまけ」みたいな存在で付いてくることがほとんどです。てゆーか、そもそもギボシの花は、それほど切花にはされません。

これがギボシ?うそお!……って感じですよね。私も、言われるまでこれがギボシとは気がつきませんでした。その辺の庭に咲いているギボシの花とは、ぱっと見た印象が違います。

なんか、ゆめゆめしい感じの色と形なんですね~。ロマンチックというか、乙女チックというか。
この、ニュアンスのある色がたまりません。

どこが普通のギボシと違うのかと考えると、とんがっている花弁に見えるものが「ギボシらしさ」を裏切っていることが分かります。

↑の画像など見ると、「一つの花が、パカッと咲いている」ように見えますが、一枚一枚の花弁に見えるものは、たぶんガクか苞みたいなものなのだと思います。この、「ガクみたいなもの」の間に、一つ一つの花が隠れています。

咲いてくると、だんだんギボシの本性が現れてきました。

「ガクみたいなやつ」の間から顔を出してきたのは、紛れも無く、いつもおなじみのギボシの花です。

ギボシの花というのは、たいした花材とも思われていないような花でして(だからオマケ扱いなのね……)、ここまで独特の世界感を持った花材に仕上がってくるとは思っていませんでした。