自分が使った花材事典:千両

2019年1月16日

千両は、松と並ぶ正月花材です。花市場には、12月上旬に、松市と千両市があります。専用市が立つくらい、取引量があるということですね。


赤い実が、生けるときに良いポイントになります。赤というか、朱色みたいな色で、非常に冴えた色をしています。


千両もあるし、万両もある!

同じようなお正月花材で、万両というのもありますが(余談ですが、百万両というのもあります)、こちらは、もっと沈んだ赤なので、パッと目立たせたいなら、千両の方が使い易いです。

もちろん、万両は万両で魅力があるので、どちらが良いと決めるべきものではありません。しかし、値段のことを言うと、万両の方が高いので、いけばなを習っている人なら、なんとなく「万両の方が上等」と思っている人が多いでしょう。
しかしそれは、逆に言えば「千両のほうが、値段的にも手を出し易い花材だ」とも言えますので、それぞれが目的に応じたものを入手すればいいと思います。

千両は、お値段に正直

私は、「千両というやつは、値段が品物に直反映しているな」と、昔から思っています。
「値段の差=グレードの差」というものが、ものすごくはっきり現れている商品です。なので、良い千両を買おうと思ったら、単価の高い千両を買うのが正解だと思います。

千両の良いのはね、すごく良いですよ。マジで。
ただし、良い千両を使っちゃうと、次の年から下のグレードにいくのが嫌になりますけどね。そのくらい、品物の差が歴然としています。