管理人の花器:黒ドーナツ(草月流花器)

2019年8月19日

※花器カテゴリは、管理人が自分の所有花器を管理するために作成しているものです。(何らかの方法で管理しないと、持っているのを忘れることがあるので)


草月流の花器です。自分が教わっている稽古場の先生に頼んで取り寄せてもらいました。黒プラスチック丸水盤と同様、プラスチック製です。ドーナツ型の花器でして、真ん中が丸く空いています。
同じ形で、黒のほかにグレイとグリーンがありました。色違いで組み合わせて使っても面白いと思います。

文字通りのドーナツ型

上から見ると、このようになっています。

本当のドーナツ型ですね。
この形に、丸水盤に生けてもいいようなやつを生けるのでは、わざわざドーナツ型に生ける意味がありません。(真ん中の穴ぼこが、いいアクセントになってれば別ですが)ドーナツ型ならではの生け方を色々と模索するのが楽しいと思います。

たとえば、お稽古でこんな風にいけたことがありました。(すごく若いころのお稽古花です。少々恥ずかしい)

上の作は、真ん中の穴に花を入れ込む形で使っていますが、きれいに丸く空いているところを効果的に見せるような花でも良いです。
上の作よりも、もっともっと面白い使い方が、いくらでもあると思います。

重ねられます

下の画像は、器の裏です。

画像ではわかりにくいかもしれませんが、器の外周と内周の際に、ほんのちょっとの出っ張りがあります。
この出っ張りの役目は、重ねたときに、しっかりはまってぐらつかないようにするためのものです。要するに、こうするときに役立つんです。
↓ ↓ ↓

同じような出っ張りは、重ねて収納できるタイプの食器とか、ボックス類の裏側にも付いています。
草月のプラスチック花器には、すべてこの出っ張りが付いていて、収納のときに便利なのはもちろんですが、花器を重ね使いするときにも、非常に便利です。

一般の方は、あまり「花器を二つ重ねる」という飾り方をしないと思いますが、いけばなの世界では、わりと普通にそれを行います。

花器を重ねて使うことによって、高さを稼いだり、ボリューム感を倍増させたりすることができます。そもそも私がこの花器を買ったのは、ある目的のために「二つ重ねて使おう」と考えたからでした。(だから二個持っているんです)

私は、この器を重ねて、さらにその上に、板か、もっと大きな水盤などを乗っけて、作品の土台を作ろうと考えたのです。つまり、この器を「作品の土台の足部分」にしようとしたのでした。
「足にしよう」としたのは、展覧会用の作品のアイデアだったのですが、結局その案は採用せず、実際の作品はこのようになりました。
この作は、ドーナツの穴の部分に細工をして花を入れています。そのため、一見すると、「ドーナツ花器の上に、作品が浮いてる風」になっていて、「これ、どうなってるの?」と覗き込んでいる人がたくさんいました。