自分が使った花材事典:銀葉アカシア

2025年12月8日

私は、リアルでは「銀葉」という名称を使うことはあまりありません。しかし、ただ「アカシア」と書くのが分かりにくいような気がして、今回この記事では「銀葉アカシア」と呼ぶことにします。

実は、このアカシアは、以前に別の姿で記事にしています。これが、その記事なんですが→ミモザアカシア ←こっちは花付きの花材でして、今回の銀葉とは、見た目の印象があまりにも違うので、「銀葉」という名で呼んで差別化しようと思います。(もちろん、私が勝手につけたニックネームではなく、ちゃんと「銀葉アカシア」という名称で流通しています)

↑ボリュームのある枝は、1本これくらい。

↑細いところでこれくらいです。

葉っぱの間からひゅんひゅん飛び出してきているものをよく見ると、細い枝にまん丸な緑が付いています。これは、つぼみですね。この小さな丸い緑のやつが、あのフワフワの黄色い花になるということです。

春に出回る切り花アカシアは、フワフワの黄色い花が付いています。
秋に出回るのは、この記事の画像のような。葉(と、つぼみ)だけの状態です。お稽古花材としては、春も秋もポピュラーな枝ものです。
でも、春のインパクトが大きすぎて、
「え~~、葉っぱだけのアカシアなんてつまらない」
という人もいます。

しかし、銀葉の葉っぱは、魅力的だと思います。いけばな花材の枝ものの中では、個性的な葉っぱと言えます。マメ科特有の形をしていて、手軽に入手できる枝ものの中では、ほかにあまり無いタイプです。
花付きのミモザアカシアを生けるときに、葉っぱを全部取っていけることがあるのですが、あれは別に葉っぱが汚いわけではなくて、黄色の花を目立たせたい目的ですることです(水揚げ対策も含みます)。
なので、葉っぱもサベツせずに可愛がっていただきたいです。

葉っぱそのものの形以外にも、伸び伸びとしなやかな枝、整理して強弱対比を作れる葉っぱのつき方など、いけばな的に面白い要素が多い花材だと思います。