ガーデンミュージアム比叡 ローズガーデン(京都府)

2021年8月17日

ガーデンミュージアム比叡 ローズガーデンとは

ガーデンミュージアム比叡は、比叡山山頂にある、アートガーデン。
その中のローズガーデンは、園全体から見ると一部分ですが(多分、全体の5~6分の1くらいの面積だと思います)、ガーデンミュージアムの目玉と言えるコーナーです。

山頂のローズガーデン

ガーデンミュージアム比叡ローズガーデンは、標高840mの山頂にあり、下界よりも気温が低く、六月も後半にならないと薔薇が見ごろになりません。そのため、下界にある京都や滋賀県のバラ園と同じタイミング、つまり5月の半ば頃に見に行くのでは時期が合いません。
ただし、ほかの植物も堪能できる庭園なので、薔薇にこだわらなければ、いつでも花を楽しむことはできます。また、庭園の中の「アート」も楽しむことができます。

ローズガーデンから下を見下ろすと、豊かな緑の向こうに京都市内も、琵琶湖ものぞむことができます。
比叡山の山頂の、深山の気配と、広い空の開放感とともにバラを楽しむことができ、バラ園としてはなかなかユニークなロケーションです。作りこまれたバラ園が、天然の自然に溶け込んでいるさまを楽しむことができます。

ローズガーデンの特徴

ガーデンミュージアム比叡のローズガーデンは、「広い」とは言えません。かなりじっくり見て歩いても、一時間はかからないくらいです。

品種は、オールドローズから最新品種まで、まんべんなくカバーされています。また、ミュージアムらしく、画家の名を冠した品種を集めている一角もあります。
大型のバラ園と比べてしまうと品種数も株数も少ないですが、コンパクトながら、よくできたローズガーデンだと思います。

ローズガーデンには、アーチあり、東屋あり、バラの足湯コーナーありで、高低のある敷地の中で、工夫が凝らされています。
また、標高840mの澄んだ空気の中なので、バラの花色がひときわ鮮やかに見え、バラ写真が撮りたい人には最適です。

環境的には、山頂の気温により、6月~10月まで途切れずにバラが咲いてくれることも、見に行く側としては大きなメリットです。「春バラ」と「秋バラ」の間、つまり夏休みの最中の8月あたりに行ってもバラを楽しめます。

ミュージアムガーデン比叡には、ローズガーデン以外のゾーンにもバラが点在しています。特に、「花の庭」には大きなアーチがあるので、園内のバラの見どころは、ローズガーデンだけではありません。

最も大きな特徴は「ミュージアム仕様」であること

ガーデンミュージアム比叡のローズガーデンの特徴として、もっとも大きな特徴は、「バラ園自体をミュージアムに仕立ている」というコンセプトです。そもそも、ガーデンミュージアム比叡は、美術館なのです。

ただし、一般的なミュージアム=美術館とは、かなり趣が異なります。ガーデンのあちこちに、著名な絵画の複製画が点在していて、それがガーデンに溶けこむ様子を楽しむように作られているというたミュージアムです。

つまり、ガーデンの中で、下のような絵画の展示が行われているということです。

上の画像は、ローズガーデンの中に展示されている複製画「家族の集まり(バジール)」。陶板の上に複製された絵画であり、同様の方式で、ローズガーデン内に計5点の絵画が展示されていました。

ガーデン内の建物の中にあるギャラリーでも、アートの展示が行われており、このような文化芸術の薫り高いバラ園であるところが、ガーデンミュージアム比叡 ローズガーデンの最大の特色です。

バラは、ローズガーデン以外のゾーンにもある

ガーデンミュージアム比叡の中で、バラが見られるのはローズガーデンだけではありません。
ローズガーデンの隣の「花の庭」や、ローズガーデン以外の場所の通路でもバラが栽培されています。しかも、なかなか個性派のバラが見られるので、ローズガーデン以外を飛ばしていかない方が良いです。
特に、「花の庭」には、オールドローズが多数あるので、バラ好きにとっては見どころの一つになります。

気になるのは、ローズガーデン以外の場所のバラの手入れが手薄に見えること。もしかしたら、ローズガーデンほどスタッフ数が確保されていないのでは……。

アクセス・その他

ガーデンミュージアム比叡の全体構造

ガーデンミュージアム比叡は、「ローズガーデン」「花の庭」「藤の丘」「こもれびの庭」「睡蓮の庭」「プラタナス広場」「香りの庭」の7つのゾーンで構成されています。

ガーデンと絵画のコラボレーション……ローズガーデン以外のゾーンの画像

モネのひなげしは、このように展示されています。

そして、この絵画は、下のようなガーデンと向かい合っています。

下は、睡蓮の池。

この池の傍らには、モネの睡蓮が展示されています。