自分が使った花材事典:アケビ(花)

2020年2月5日

花材でアケビと言えば、花の葉も付いていない「蔓」を思い浮かべる人のほうが多いと思います。
いけばな大作で、アケビ蔓を使っているものなど、たくさんありますからね。

でも今回は、瑞々しい、フレッシュなアケビの花です。

町場で育った人は、意外にアケビの花を知らないようです。私は、幸か不幸か「周辺が山林の新興住宅地」で育ったので、アケビの花はおなじみです。

このアケビは、なんと人の捨てていったゴミです。いけばなの稽古場のゴミ箱の中から、私が拾って持ち帰ったものです。

ゴミなので、蔓の一番かっこうの良いところは残っていません。でも、これだけ葉っぱと花が残っていれば、小さな花瓶にちょちょっと挿すのには十分です。

この花が、一見すごく弱そうなんですが、結構しぶとかったです。つぼみも次々咲いてきました。

しかも、枝の下のほうから、発根の気配まで現れました。意外に、挿し木もできるのかもしれません。
一瞬、「挿し木にするか!」と思ったのですが、最近そうやって鉢を増やしすぎているので、今回はあきらめました。