自分が使った花材事典:パフィオペディラム

パフィオペディラムは、鉢ものとしてお付き合いすることが多いです。でも、今回のものは切花入荷の品です。


3本で900円でした。お買い得と言うべきでしょう。

私は、パフィオを生けたのは初めてでした。上に書いたように、鉢物入荷したことならば、何度もありますし、植物園の温室でも見たことありますし、うちの実家にも2鉢あります。
実家のパフィオは、タイミングさえ合えば切らせてもらって生けたいと思っていましたが、切るのもなんだかもったいないので、実際に切ったことはありませんでした。

パフィオの中には、ずいぶん珍しい品種もあります。あの品種はきれいだったけど、20年たっても再会できないなあ、みたいなものもあります。
そのせいか、私は「パフィオ」という名前自体に、なんとなく憧れを持っていて、稽古場で見た3本900円のパフィオを買ってしまったわけなんですが、とっくりと見ると、今回の品はどっちかと言えば、私のきらいなタイプの顔をしていました。
……なんかちょっと「怖い系」の顔してません? そして、ボチボチがありますよね。私、ボチボチの花、嫌いなのよね。


こうやって、顔をとっくりと見ると、一本一本花の個性があることがわかります。同じ品種なのに、花びらの形や、開き方が少しずつ違います。個人的には、全体のシルエットが丸っこいほうが好きです。なんか、そっちのほうが怖くないので。

パフィオの一番怖い部分は、唇弁だと思うんですよね。

横から見ると、大きな袋みたいになっている花弁のことです。
これ、顎みたくない? 夜中にこのランがひょこひょこ歩き出して、何か捕まえて食ってる気がしない?

実際に何かを追い掛け回して食っていたとしても、私は驚かんですよ。だって、こいつの生命力、異常でしたもの。
切花の状態で、約2ヶ月もきれいに咲いていてくれました。
ひとつの花が2ヶ月持つというのは、我が家では今までになかったと思います。