鳩山会館(東京都)

2022年12月29日

鳩山会館とは

鳩山会館とは、皆さんご存じ政治家一家の、あの鳩山さんの持ち物です。大正時代に建てられた洋館で、音羽通りから屋敷に上がっていく坂道からして、すでに「これは大した財産家の家だなあ」と感じます。

もとは住居だったものですが、現在は一般公開されていて、入館料を払えば誰でも中に入って見ることができます。

バラのたっぷりある庭園は、入館受付より手前に入り口があるのですが、フリーで入ることはできません。「バラだけ見たい人」でも、入館料は必要です。

鳩山会館庭園の花のメインは薔薇

鳩山会館の庭園は、とくに「バラ園」とは呼ばれておらず、薔薇に特化したお庭というわけではありません。しかし、メインの花ものは、間違いなくバラです。
洋館に薔薇が良く似合い、大正ロマンの香りも感じられます。

こじんまりした庭園です

鳩山会館の庭園を、「バラ園だ」と捉えると、ずいぶんこじんまりしたバラ園と言えます。広大な京成バラ園バガテルなどと同列に考えてはいけません。(でも、東京のど真ん中に、あのように静かな庭園で世間から隔絶した世界を作るのは、やはり普通の財力ではできないスゴイことだと思います)
鳩山会館公式で、「お庭を見るのに要する時間は、15分くらい」という目安時間の案内がされています。

つまり、大雑把に見ようと思えば、ぐるっと一目で見渡すこともできる大きさなのです。
しかし、バラ好きの人や、撮影目的の人なら、居ようと思えば2~3時間は居られるでしょう。

バラには、それぞれにプレートがついていて、品種名や作出年くらいの情報が書いてあります。その中にいくつか、もう少し詳しい情報が書いてある品種があり、そういうものは、何らか鳩山家と所縁のある薔薇です。

↑庭の一角には、一郎せんせいが佇んでいます。

バラは、洋館前の庭と、離れの庭にある

お庭でバラが見られるのは、洋館前のメインのお庭と、その離れに続く小道と、離れの庭です。
しかし、離れは常時公開はされていないので、行っても見られないこともあります。(多分、いずれ常時公開するために準備中だと思うので、いつかは離れも常時公開になりそうです)

離れは、公開されていないときでも、庭に入る門の前までは行くことができるので、そこからのぞき込めば、およそどんなバラがあるのかわかることはわかります。(離れなんで、庭も小規模ですから)

公式の案内によれば、鳩山会館のバラの株数は150株ほど。品種数はもっと少ないです。
品種のラインナップは、名花と呼ばれるものが多く、平和や調和に対する高い理想を思わせる品種名のものが多いです。
マニアックなレアもの品種は、私の見た範囲では見当たりません。多くの品種数が無いとつまらない人、珍品に触れたいのが主な人には、とくにお勧めのバラ庭園ではありません。

ピースとマダムミユキ

上にも書きましたが、鳩山会館の庭で、特別なものとして説明されている品種があります。
それは、ピースマダムミユキです。

ピースは、一郎せんせいが愛した品種。マダムミユキは、ゆきおせんせいの奥様の名をもらった品種です。

鳩山会館ワールドを作るのは、樹木の力

鳩山会館は、緑にあふれた素敵なお屋敷です。少し小高いところにある屋敷を、下の道から続く緑が取り囲んでいて、庭のどこからどの方向を見ても、背景には必ず樹木が厚く繁っています。つまり、お隣が全く見えず、このお庭の美学を外から邪魔するものがありません。
結果、ちょっと浮世離れしたバラの庭園が出来上がっています。

管理人は、屋敷から庭園を見ていません

私は、毎度バラだけを目当てに鳩山会館に行くので、考えたら屋敷の中から庭園を見たことがありません。次回行くことがあったら、今度は屋敷から庭を見下ろしてみようと思います。

会館は、もともとは住居用に建てられたものなので、暮らす人がほとんどの時間を過ごす屋内からの庭の眺めを、計算していないはずがありません。さぞ、美しいだろうと思います。

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