自分が使った花材事典:撫子(チェリーピンク縁アリ)

うちの稽古場に入ってきたものです。

花がかたまって、こんもりしたところが使いやすいようでした。
こういう「こんもり系」の花は、スカスカした花よりも満足感が高いというか、「お得感」があるようです。商品のボリューム感って、大事なんだなと思います。

しかし、このピンクの色味、危ういところですよね。ちょっと間違えるとダサさが出てくる色のように思います。「ピンクに薄ピンクの縁」というのは、本来は万人に嫌われない色なのでしょうが、嫌われなさ過ぎて逆に無粋な要素を持っています。

撫子をアップするのは、今回で三度目です。以前の記事で、「最近はダイアンサスと呼ばれる」と書いてまして、今に撫子と言う人はいなくなることも予想しています。
なので今のうちに書いておきますが、昔はこの手の撫子のこと、「ヒゲナデシコ、略称ヒゲナデ」と言っていました。私が20代のころは、「そのヒゲナデ取って」みたいな会話をしていたのです。
今、若い花屋さんは、なかなかヒゲナデとは言いません。そのうち、「ヒゲナデってどういう意味です?」と言われる日もやってくるのでしょう。