自分が使った花材事典:菜の花(食用)

この記事の菜の花は、スーパーの野菜コーナーで買ったものです。(花屋の菜の花は、すでにアップしています→菜の花

この菜の花は、生けるために買ったのではありません。お浸しかなんかにしようと思って買いました。しかし、咲いたら「切花菜の花」と同じ、あの黄色い花が咲きますので、一本や二本なら生けてもいいじゃないの、というのは、私のよくやる手です。(こちらの記事でも同じようなことをやっています→チンゲン菜花

↑どうやら、こういう1~2輪咲いちゃってる花を見て「かわいいじゃないの」と思ってしまうと、飾りたくなっちゃうんですね。でも、基本的には「今晩のおかず」という意識で買ってきたものなので、生け花に興が乗って全部いけちゃいました、ということにはなりません。

上の画像のように、黄色い花が開いているところを選ぶわけですが、野菜コーナーの菜の花は、水についていませんので、花屋のバケツに入っている菜の花と違って葉っぱがぐったりしています。

↑これは、水揚げすると、あっという間にあがります。切り花と一緒で、水切りでいいです。(野菜として食べるときも、パリッと元気な葉っぱにしたければ、水にさらすだけでなくて、根元をちょっと切ると良いです)

水揚げする前に、しげしげと観察するに、上の菜の花は、全体のバランスを見たときに葉っぱが大きいですよね。これは野菜だから当然です。
で、この大きな葉っぱをそのままうまく生ける方法を思いついたのでなければ、「葉っぱの割合が多すぎる」と感じなくなるまで、葉っぱを取ってしまう方が生けやすいです。野菜を生けるときは、「食い物っぽさ」が大きいと、花材としての可愛げに欠けてしまうことがあります。なので、「うまそうなところ」を取ると生けやすい、ということがあるのです。

というわけで、葉っぱを取ります。

切り落とした葉っぱは食うつもりなので、キッチン鋏で切ります。
一枚ずつ切っていき、最終的には下のようになりました。

大きい葉っぱは一枚も残せませんでした。一枚がベローンと大きい葉っぱはすべて切り、つぼみの周りの小さな葉っぱだけ残しています。

こんな10数cmの小さな菜の花をたった一本だけ飾ってどうすんの、と思うことはありません。立派に、お節句の花にすることもできます。
(季節外れな画像ですみません)

↑これに、何の違和感がありましょうか。
小さい花瓶に飾ることがわかっているときなどは、わざわざ花屋で菜の花一本買うより、この方が合理的です。
野菜コーナーの菜の花も、ちゃんと花は開きます。開く前に食っちゃうから、開くことを知らないだけです。
「小瓶に飾りたい派」の人は、ぜひ活用してみてください。