一週間くらいの観察でできる自由研究ネタ:茎の発根実験

2021年8月29日

花の情報局が今年提供する自由研究ネタは、一週間くらいでできる観察系の研究、「茎の発根実験」です。
種を発芽させる実験は、すでに何例かアップしていますが、今回は、「茎から発根するかどうかの実験」を提案します。

「茎から発根させる」=「挿し木ができるかどうか」の実験

植物の茎を切って、それを土か水に挿し(つまり、挿し木と同じこと)、そこから根っこを出して育つかどうかの実験です。

やり方としては、いくつかの植物をで比較しながら実験するか、確実に挿し木ができるとわかっている植物を一種類だけ選んで実験するか、どちらかが良いと思います。

庭や空き地から、適当に選んだ植物を切って挿したら、発根せずに枯れるものもあります。いや、むしろ発根しない植物の方が多いのです。全部の挿し木を成功させようと思う必要はありません。

必ず発根するものを、一つは選んでおく

たった一種類の植物だけで発根実験するなら、「これは必ず発根する」と思うものを選びましょう。挿すだけ挿して、「枯れました、終わり」では研究になりませんので。

複数の植物で実験するときも、適当なチョイスでは全滅になりかねないので、一つは「確実」なものを入れましょう。(全種類枯れても、それをうまくレポートにまとめられると思える人は、何を選んでも良いです)

簡単に発根させられる植物は?

発根させやすく、入手も比較的容易な植物を挙げます

  • ローズマリー(スーパーの野菜コーナーにあるものでも発根可能)
  • ミント(スーパーの野菜コーナーにあるものでも発根可能)
  • アイビー
  • ポトス
  • ポーチュラカ
  • つゆ草
  • マリーゴールド
  • ドラセナ類
  • サルビア類
  • 都忘れ

↑このように、身近に結構たくさんあります。
で、上のリストの中から、この記事では、「つゆ草」を選んで実例にしたいと思います。

実例:つゆ草の挿し木実験

なぜ私がつゆ草を選んだかと言うと、つゆ草がその辺にいくらでも生えている雑草であることと、とてもタフに発根してくれるため、ほぼ空振りが無いからです。
また、挿し木から開花まで観察したとしても、一か月かからないからです。

つゆ草を知らない人はあまりいないと思いますが、一応画像を貼っておくと、下のような花です。

茎を切ってくる

まずは、その辺で見つけたつゆ草の茎を切ってきました。

2021.6.23

実験の主旨は、「茎から発根するか、しないか」「発根するなら、どんな風に発根するのか」なので、根っこ付きではなくて、完全に「切り取った茎」の状態にします。

つゆ草だけを観察するなら、これだけで良いですが、ほかの植物も観察するなら、何種類かの植物を同時にゲットしてきましょう。
植物のセレクトは、「手に入りやすいもの」でもいいし、「雑草のみ」とか「日陰の植物」とか、何らかの縛りを設けても良いです。余裕があるなら、できるだけたくさんの植物を集めて実験に着手すると、研究のボリュームが出ます。

発根させる方法は2つある

発根させる方法は、主に2パターンあります。
一つは、土に挿す方法、もう一つは、水挿しです。どちらか一つを選んでもよし、両方やってみてもよしです。

私は、両方やってみました。

2021.6.23

↑土で発根させる方法。「土に挿す」というより、「土の上に置いただけ」です。こんな風に置いたら、いったいどこから根っこが出てくるのか、というところも観察します。
「挿し」でも「置き」でも、土が乾かないように水をあげましょう。

2021.6.23

↑こちらは、水挿しで発根させる方法。

同日に、土と水で実験を開始しました。

先に、「水挿し」が発根した

うちの実験では、先に発根したのは「水挿し」でした。

2021.6.24

なんと、翌日には発根していました。早い!

下は、さらに4日後の画像です。

2021.6.28

↑白い根っこがぴゅーっと伸びてきています。

この時点では、土の方はまだ発根していませんでした。

6日目に、土でも発根

前日には発根していなかった、鉢のつゆ草が、翌日朝には発根していました。下の画像の、赤丸の部分の白いものが根っこです。

2021.6.29

根っこは、少し土の中に入り込んでいましたが、よく見えるように茎を持ち上げてみました。

2021.6.29

この結果だけを見ると、「水挿しの方が早い」となりますが、いつでもそうなのかどうかはわかりません。「どっちが早いのか」を追求したいなら、少なくとも3回くらいは、「どっちが早いかレース」をしてみましょう。

※ここまでで研究終了にすれば、6日間で終わらせることができます

水挿しだと、根の様子を観察できる

植物を育てる環境としては、水草ではない限りは、本当は土に根を張る方が良いに決まっています。しかし、水挿しだと、「根が育っていく様子を観察できる」という利点があります。

うちのつゆ草は、2週間目に、ここまで根が伸びました。

2021.7.7

根っこを引き上げてみましょう。

2021.7.7

茶色く見える部分に寄ってみると……

2021.7.7

茶色い産毛が生えています。

こういうところを入り口に、「発根させた根の観察」「発根させた根の比較」の方向に研究を広げていっても良いと思います。

土に挿した方が、大きくなる

水挿しの方は、根っこだけはぐんぐん伸びたのですが、その上は何の変化もありませんでした。文字通り、葉っぱ一枚増えませんでした。

しかし、土に根を張った方は、どんどん立ち上がって成長しました。

2021.7.13

開花

土に挿したつゆ草は、7月19日に、つまり、挿し木にしてから26日目に開花にいたりました。

2021.7.19

上の画像の、左に出ている枝の先に、青く見えているのが花です。

花に寄ってみましょう。

2021.7.19

ただ発根するだけでなく、開花してさらに種を増やせるところまでいける、ということです。

つゆ草は、挿し木でほぼ無尽蔵に増えます。草刈りしたつゆ草を、捨てないで庭の隅に寄せて置いたりしたら、そこに根を張ってしまい、増える一方です。

この実験を、どうまとめるか

上の実験は、「挿し木」「発根」「開花」と、イベントが多いので、どこに注目するかで全然違うような研究にも仕立てられます。

記事の一番最初に書いた「発根させるまでの研究」でもよし。
挿し木の成長記録でもよし。
挿し木と元株の比較でもよし。
条件を変えて発根を比較してもよし。

もちろん、つゆ草でなくてもいいですが、研究の最後に「開花」を置けるので、格好がつけやすいかなあと思ってつゆ草にしました。

どうぞご参考に。