自分が使った花材事典:南天(緑)

南天は、年間を通してみると、この画像のような「緑の葉っぱ」の姿が一番長く見られるものです。
しかし、私は「緑の葉っぱの南天」は、もしかしたら初めて生けたかもしれません。覚えがないだけで生けてるのかもしれませんが……いやでも初めてのような気がします。

私が南天を一番よく生けるのは毎年暮れです。正月花として、実付きの南天を生けるからです。
それについで多いのが、紅葉した南天です。要するに、季節感をよく表す南天ばかり生けていて、いつもある緑の南天にはすっかり失礼していたようなのです。

というわけで、緑の南天はあまり手に取ってこなかったのですが、緑の南天に魅力がないというわけではありません。独特の枝つきを持った良い花材だと思います。

どんな季節・どんな姿の南天も魅力的ですが、私が思うに南天は立派なほど生けにくさがアップします。
葉付きの枝がわさっと、というかガバッと開いていて、制御するのが難しいことが多いです。
しかし今回の南天は、小ぶりだったので扱いは楽でした。

チラチラする葉っぱの形と、さえたグリーンが美しかったです。

家に南天がある人は、気軽に切って生けたら良いと思います。南天は放っておくと広がってやたら大きくなって管理がタイヘンです。