鶴の巣

2020年8月30日

鶴の巣

↑いけばなの道具で、鶴の巣(つるのす)と言います。
多分、いけばな未経験の方は、見たことも聞いたことも無い類の道具だと思います。

この道具の用途は、主に華留めです。上の画像では、べたっと固めた輪っかになっていますが、この銀色の線は鉛線でして、手で簡単に形を変えることができます。

鶴の巣は、柔らかな金属線

鶴の巣の扱いは、本当に手軽です。鉛線をちょっと引っ張るとこうなります。

鶴の巣

「針金」という言葉から人が思い浮かべる固さよりも、ずーーっとやわらかいです。やわらかいので、ちゃちゃちゃっと形を作ることができます。
一番一般的な使い方は、くしゃくしゃっと丸めて器の中に入れたり、渦巻きに形作って花瓶の口にはめ込んだり、という方法です。

鶴の巣

鶴の巣の長所であるやわらかさは、同時に短所でもあります。やわらかいので、重たい枝を支えきれずにグニッと曲がってしまうこと、たいして重い枝でなくても、力を入れて鶴の巣の中でひねったりしているとグニグニっと曲がってしまうこと、……要するに、あまり強固な花留めになってくれないのです。

でも、「どんな使い方をしたってかまわない」と思えば、一本の茎を単独でつかまえて留めたりもできます。

鶴の巣

こうやってつかまえて器の中に入れると、水の中で立たずに横たわって浮いてしまう植物でも、まっすぐ立ってくれたりします。

何気なく器の中で立っている植物でも、器の中をのぞいたら下の画像のようなことになっているのかもしれないですよ。

鶴の巣

ネーミングの謎:鶴の巣とは?

私は、この道具の「鶴の巣」というネーミングが不思議で仕方ないのですけど、これ、どういう意味なんでしょう?
動物系のネーミングって、大抵は「それに形が似ているor色が似ている」みたいな、見た目に由来することが多いと思うのですが、鶴が鉛線のような巣を作るとは思えません。

試しに、「鶴 巣作り」で画像検索してみました→鶴 巣作り ……いや~、別に普通の鳥の巣ですよね。やっぱり関係ないのかしら。

鶴の巣のネーミングの謎については、今後解明することがあったら追記させていただきます。