石膏
工作用の石膏です。いけばな用に買いました。
いけばな作品で、石膏を素材とするものは、そんなに多くはありませんが、すごく珍しいというものでもないです。石膏を使った有名な作品としては、勅使河原蒼風作「月の像」などがあります。
画像の石膏は、私としては、一応、展覧会作品に使おうかと思って買ったものです。しかし、少し試作してみて、「自分には難しいな~」と感じましたので、多分おあそび程度の扱いしかできずに終わるっぽいです。
石膏は、安いです
石膏って、型をとるとか、美術製作に使うということは知っていましたが、その実体も、扱いも、実際に入手するまで私はほとんど知りませんでした。そんな人間が、なぜ突如石膏を買ったかと言うと、ピカソの彫刻で、石膏で色々な物体を固めたものがあって、それを見た翌日に、なんとなくノリで入手してしまったのでした……。
私は、いけばな展の前などに、ハンズとかロフトを徘徊することがよくあるので、石膏がどこで売っていて、どんな商品があって、いくらくらいのものなのかなどは、あらかじめ知っていました。
石膏って、安いんですよね。画像の石膏は、内容量1キロで、300~400円だったと思います。もっと高かったら、私はそんなに気軽に買おうとしなかったでしょう。
初めて、石膏の使い方を知りました
上記のように、私はきわめて気軽な気持ちで石膏を買ってきました。安いので、ちょっと使ってみてダメそうだったらあきらめてもいいや、くらいの感じでした。
そんな安易な気持ちだったので、いざ使用方法を読み出して、実際に使うことをシミュレーションし始めたら、結構めんどくさいことに気がついてきて、「しまった」と思いました。
石膏の使い方は、文字で書くとかなりシンプルでして、
- 水に溶かす
- 初はサラサラしているので、粘度が出てくるまで待つ
- 粘度が出てきたら、型を取るなどの、実際の作業を行う
これだけのことなんです。
しかし、これだけのことが、色々とめんどくさいのです。
石膏のめんどくさいところ
石膏がどんなにめんどくさいやつなのか、列記してみましょう。
- 溶かすための容器が必要(だめになっても良い容器が必要)
- 石膏を扱うときに使用する道具は、基本的には全部「ダメになってもいいやつ」が必要
- 石膏が自由に使える時間は、結構短い(固まり始めてから、カチカチになってしまうまでの時間が短い)
- 石膏で作った作品は、後から形を修正するのが難しい
- 作ることに集中していると、絶対に周囲が汚れる
- 石膏だらけになった手や道具は、気軽に水道で洗えない(最悪、固まって排水口がつまる)
- 使い残した石膏は、早く使い切らないと湿気てしまう
- 捨てるときは、燃えないゴミ
私が特にイヤなのは、道具類を水道で洗えないことと、固まり始めると「おあ!」とか言ってるうちにカチカチ化して手がつけられなくなるところです。
固まり始めたら後は早い、というのは、作業の内容によってはメリットなのだと思いますが、「あーでもない、こーでもない」と考えながら使いたい身にはデメリットです。
めんどくさいポイントがこのくらいあると、「ダメもとで気軽にやってみよう」という気にはなかなかなりません。どうしても、石膏でなければ実現できないものを思いついてしまったときにしか、使わないと思います。
使用中の画像は、ありません(撮る余裕無くて)
私は、1回だけ石膏を使った試作を行っています。本来ならば、溶かしてかためる過程など、画像でお目にかけたいところでした。しかし、作業が面倒で時間との勝負だったので、デジカメで撮っている余裕がありませんでした。また、うっかりデジカメに石膏をつけちゃうのもイヤでした。
なので、試作中の画像は無いです。
その代わりにもなりませんが、袋ごしの石膏の画像だけ貼っておきます。
めんどくさいけど、魅力のある素材です
上の項に、ものすごく何度も書いたように、私は石膏の扱いを「めんどくさいなあ」と思っています。
しかし、めんどくさいけど、魅力のある素材だとも思っています。
- 独特の質感を持った白色
- スピーディーに作業ができる
- 見た目が汚くなるリスクが小さい
- モノとモノをかためてくっつけてしまうことができる
などのメリットがあります。
しかし、
「作品のために、いかに石膏と言う素材を生かすか」
をかなり追求しないと、オカシナものを作ってしまった、で終わる気がします。
つまりは、相当がんばらないとイカン、もしくは、相当優れたアイデアがないとイカン、ということかと思います。
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