自分が使った花材事典:カラー

2018年10月9日

最も多く出回っているタイプのカラーです。

これ以外にも、黄色、ピンク、紫、茶色などの色が出回っています。大きさも、もっと短くて軸の細いものもあります。

カラーというやつは、要するにサトイモ系です。水芭蕉とか、アンスリウムなんかと同じ仲間です。カラーを持って歩いていると、稀に「水芭蕉ですか?」と聞かれることがあります。

もっと花に接近してみましょう。

くるっと丸まったような個性的な花です。
覗き込むと、水芭蕉?と思う人の気持ちが分かるかと思います。

前にも書いたように思いますが、いけばな界では、一時期「カラーのひっくり返し」が流行りました。
花を、べろっとひっくり返してしまうんです。
↓こういうことです。

この生け方は、「ハート型を演出したいとき」にも使われたりします。花がうまいことハートに見えますでしょ? ただ、花の種類によっては、あまりうまくハート型にならないこともありますし、固くてひっくり返らない花もありますので、いつでも使える手とも限りません。

カラーは、少しなら茎を曲げることもできます。

↓左が、「曲げ ビフォー」 右が、「曲げ アフター」です。

根元の方の、太いところはほとんど曲りません。
首もとの細いところを狙って曲げます。どのくらい曲るかは、固体によってかなり異なり、「今日のはあまり曲らないなあ」という感じに、ベテランでもほとんど曲げられないものもあります。あと、ピンピンに水があがったものは曲げ難いです。また、曲げといたのに、水があがったらまっすぐに戻っちゃったということもあります。

曲げ方は、ただただ手できゅきゅきゅっと曲げるだけ。

しかし、曲げなれていない人が無理をすると折ってしまうので注意してください。首のあたりから折ると、「首から落とす」以外のリカバリができなくなりますから。
それでも、いけばなや、アレンジメントの技術を向上させたいと思っている人なら、折ることを恐れずにトライして、経験値を増やしたほうが良いと思います。個体差の大きい植物は、一回や二回の経験で「もうできるようになった」とは思わないほうがよろしいと思います。