自分が使った花材事典:おみなえし

2019年4月3日

秋の花材ですねえ。

おみなえしは、人気の高い花ですし、一本あれば秋を演出できるので、もっと売りやすい花であってしかるべきだと思います。
でも……嫌われるんですね、匂いが。通りすがりに見る分には好きだけど、自分の家のリビングに持ち込むのは嬉しくないという人、結構たくさんいます。

あの匂いは、私も嫌いです。でも、そのために買うのも触るのもイヤだと思うほどではありません。
匂いというのは、なかなか侮れなくて、おみなえしは嫌な匂いだと思っていると、いつしか花の顔も「嫌な顔だ」と思うようになったりするんです。

こんなに美しいのにね。

ホントにねえ、匂い意外はいいことだらけだと思うんですよ。
季節感たっぷり、
風情がある、
安価に買える、
ネーミングが良い、
花の顔を知らない人も、名前は知ってる、
高さがあるので、大型のアレンジにも使える、
仏束・店頭サービス束にも使える、
こんな優等生です。

いけばな的には、ぜひとも秋の混ぜ挿しに使いたいですね。

生けるときには、自然のままの姿でもいいですが、作品によっては葉っぱを全部取った方がすっきり生けられることもあります。

↓ 葉っぱを取ると、こんな感じ。

葉っぱの傷みは意外と早く、私は「どうせ巻いちゃうなら先に取ってしまえ」の精神で、取って生けることがほとんどです。
まずは自然に生けて、葉っぱが巻いてきてから取るというのもアリだと思います。このあたりは、生ける人の好き好きです。