自分が使った花材事典:スイートピー(オレンジ)

2019年1月18日

オレンジのスイートピーを家に持ち帰ったのは初めてのような気がします。

スイートピーは、一般的にはピンクが一番花持ちが良いのですが、このオレンジ君も悪くありませんでした。

私は、オレンジのピーは、ほかの花材との組み合わせが難しいと思っています。
あまり、自然な花色じゃないので、なんか浮くんですよね。

このオレンジピー、「自然じゃない」という表現は、まったく文字通りのものでして、実は着色されているんです。

↓こういうところを見ると分かるんですよ。

ガクの端の方に、オレンジ色がたまってます。末端に色がたまるというのは、「吸わせ」を行っているからです。
要するに、オレンジ色の水を吸わせているんですね。だから、元は白か薄黄色のピーなんだと思います。
花屋さんでは、このような「吸わせ」で人工色をつけた花を、俗に「インクを吸わせてる」という言い方をしたりしますが、これを真に受けて文房具屋でインクを買ってきて吸わせてみても、花がぐったりするだけなので実験すること無いですよ。花もインクも勿体無いです。

色を茎から吸わせているので、当然ながら茎を切ってみてもオレンジ色は発見できます。

このような、「不自然花」は、私としては使いように困る部類の花になるのですが、稽古場で、とても作りこんだいけばなに、この花を使っている方を見まして、それがバッチリはまっていたものですから、「使い方で生かせるもんなんだな」と最近は思います。(思いっきり「自然」から離れた作品でして、なるほど、ここが使いどころかと思いました)

吸わせものは、茎をカットするときに、色水が飛び散ることがあります。
↓こんなことになります。

使うときには、白いブラウスを汚したりしないようにお気をつけください。