自分が使った花材事典:カールウィロー

「眼鏡柳」とも言います。

この花材が出てきたのは、私の感覚では5~6年前です。初めて見たときには、何科の植物なのかもよくわかりませんでした。

「ウィロー」という名前だけど、クルンクルンな葉に幻惑された目には、到底柳には見えませんでした。しかし、一本一本の枝をよく見ると、雲竜柳の緑の芽が吹いてきたところに通ずる要素を見つけられました。そこに至って、やっと「ああ、ほんとに柳なんですね」と思いました。

この花材の面白さは、カールしまくる葉っぱの面白さです。葉っぱを落とすと、かなり愛想のないただの枝になります。

しかし、世の中うまくいかないもので、この葉っぱの水揚げが、すこぶる悪いです。今まで私が試した中では、湯上げが一番マシでしたが、それでもギリギリ3日程度の持ちでした。

この花材に水揚げの不安が無くなったら、用途が限りなく広がります。もしもそうなれば、真っ先にウエディング業界が定番花材にしてくるでしょう。カールウィローは、非常に人目を惹く花材なのです。花屋なら、特別なシーンで使うことをプッシュしたくなるはずです。

普通、柳の葉があんなに速やかに水を下げることはないのですが……なんでカールウィローだけがあんなに弱いんだろう。理由があるなら知りたいものです。