自分が使った花材事典:アロエ

2023年7月11日

一番普通に、その辺でよく見られるアロエです。

鉢もののアロエ

このアロエは、実は何度もいい加減ガーデニングのカテゴリに登場していたものです。つまり、鉢ものを切ったものです。

アロエの切花というのは、私は入荷したのを見たことがありません。多分、売れないから無いんでしょう。
いやいや、花の展覧会で何度も見たよ、という人がいるかもしれませんが、上の画像のような「普通のアロエ」であれば、それは鉢入荷だと思います。また、普通でない、「こんなアロエ見たこと無い」という変わった品種のアロエであれば、特注で切花入荷することがあるのでしょうが、そんな入荷は一部の店の特殊な入荷です。

鉢から切っていけたり、特殊品種を注文までしていける人が多数いるということは、アロエの切花は魅力が豊富な花材だということを示していると私は思います。世の中が生け花家だらけであれば、アロエの切花は十分流通し得るでしょう。
しかし、生け花家でない一般家庭には、売れんでしょうな。だから現状では出回らないわけです。

アロエは肉厚でトゲトゲ

アロエの魅力は、肉厚な葉の表情や、とげとげの面白さです。

小さな新芽の部分にまでとげとげがあります。
カラタチのとげみたいな鋭さは無いので、とげとげの割には「危険なにおい」が薄めです。(アロエの品種によっては、畳針みたいなとげのものもあります)

アロエはあまりにも身近にあるので、なんとなく「おなじみさん」なんですよね。おまけに、「やけどのときに薬になる」みたいな、所帯じみた知識も持っていたりしますので、「飾るもんじゃない」と思う人もいるでしょう。

多分、生まれてから一度もアロエを見たこと無い人が急にこれを見たら、そこそこ「変わってる植物!」という驚きを感じるのだと思います。
そういう、アロエの特異性を虚心に捉えて生けられたら、傑作が生まれることもあるかもしれません。

花材としてのアロエのメリット

アロエを花材として使用する上のメリットとして、持ちのよさ(うちでは花瓶の中で1ヶ月以上生きました)、入手の容易さ・安さがあります。

近所でいくら探してもアロエを売っていないということは、あまり無いと思います。
そして、高級なお値段で売っていることも、まあありません(マニアックな品種だと、相当高いものもあります)。
画像のアロエは、私が2鉢300円で買ったものです。これは、アロエの値段としても安いほうで、株のボリュームが弱めなのは、お安い品だったからです。
現在、2鉢とも切ってしまったので、うちにはまともなアロエは残っていません。切った後の切り株から、新芽が数ミリ出てきている、という状態のものが、ベランダの隅にこっそり置いてあります。

超ミニ切り花アロエ

自分で育てているアロエはいつでも、どんな状態でも切れるので、ものすごく小さいときに切ることだってできます。

↑手前の小さいものは、3cmくらいで、そんな大きさでも一人前にトゲトゲがあるのがかえってカワイイです。

小さくてかわいげのあるうちの方が、インテリア的な楽しみ方ができるかもしれません。

↑これだと、観葉植物を飾るような感じで、部屋に置くことができます。