自分が使った花材事典:ヒイラギ南天の実

2019年12月19日

この花材は、とても小さいので、いわゆる「いけばな・フラワーアレンジ花材」にはなりにくいです。
花材事典カテゴリに入れるのも微妙なようなものなのですが、一応家の花瓶に挿して飾ったので、花材には違いない、と思ってアップします。

うちのベランダで生ったヒイラギ南天の実です。
ヒイラギ南天は、以前に店舗展示で切花使用し、そのときにとてつもなく持ちが良いのに感激し、使えるものを手元に常備しようと思って、後日鉢で購入しました。
その、鉢のヒイラギ南天が開花して、結実したのが上の画像です。

一般的な南天の実は、赤です。しかし、ヒイラギ南天は青です。
青の色味がスモーキーで、私は意外に好きな色だったりします。

ヒイラギ南天自体は、決して小さな花材ではなく、太さも、高さも出せる枝ものです。
この花材が小さいのは、枝ごとではなくて、実の房の部分だけ切ってきたからです。

↑私の指と比べて、なんとなく大きさをお察しください。
枝は、何本もあることはあるのですが、いつか本気のいけばな使用するために温存しておきたいので、好きな実の部分だけを切ってきたらこうなりました。

それに、枝ごと切ってくると、ヒイラギ風の葉っぱのインパクトで実の色や、実つきの枝の曲線、赤い茎の色などが目立たなくなり、「実の部分のみ」の面白さが薄れるように思いました。

「実の部分のみ」にすると、ヒイラギ南天全体の持っている個性とは、ちょっと方向性が違う個性が出てきます。
なんか、意外にも「ロマンチック系」の匂いがします。これ、このままなが~~い房ができるように品種改良したら、きっと売れますよ。
のたくる赤い曲線の上に、スモーキーブルーの実がリズミカルに踊る……いいじゃありませんか!

と、いうような無責任なことを考えながら、香水ビンにでも放り込んで小花を添えるような簡単ないけ方をしているときが、一番お気楽で幸せです。