自分が使った花材事典:チューリップ(ローズピンク)

2019年5月8日

好きな人は多いけど、「扱い難い」と思っている人も意外に多いのがチューリップです。


「扱い難い」の理由は、

  • 首が伸びて、花がうつむいてしまう
  • すぐ花が開いてしまう
  • 一本咲きの形が出来すぎていて、人の手を入れにくい
  • 葉っぱを効果的に使うのが難しい

などです。上記の理由のうち、上の二つのものが、素人さんでも分かるポピュラーな理由で、下の二つは「黒っぽい理由」です。
あと、完全に絵的なイメージが出来上がっている花であることを嫌う人もいます。
しかし、このような理由はすべて、人が飾るときに勝手に「困った困った」と言っているだけで、チューリップの罪ではありません。
「飾りにくい」と思っている人も、大抵は「かわいいけど、飾り難い」と思っているものです。「かわいい」は、全員認めてるんだと思います。

このチューリップは、八重咲きでやや暴れた開き方。

あんまりお行儀よく、丸っこいままの花よりも、少し暴れてくれているほうが、いけばなにはし易いことが多いです。

私は、いっそのこと、「マジで漫画みたいなチューリップ」とか、作ってみたらどうかと思います。
花弁の先がとんがって、どの角度から見ても、「花弁の先が三つしか見えない」ようなのって、どうかしら。その花弁が、完全に上を向いてるのって、どうかしら。
花と、茎の長さと、葉の大きさのバランスも、漫画的を通り越して「記号的」までいっちゃってるのなんて、どうかしら。
いけばなにするのは、なんだか難しい気がするけど、ギフトとして、新しい道を切りひらくような気がするんですけど。