自分が使った花材事典:ふくれみかん
みかんではありません。「ふくれみかん」です。
ふくれみかん大好き。生けるのが、ではなく、食べるのが、です。
ふくれみかんを食べるのが好きなどと言うと、茨城県人の方に馬鹿にされたりしますが、好きなものはしょうがない。私は、子供のころから、千葉県の茨城県寄りの地域の人に、ふくれみかんをもらって食っておりました。そのおかげで、当ブログにはこんな記事もあります→ふくれみかんの実生
画像のふくれは、食材ではなく花材として入手したものです。稽古場に「ふくれみかん」と書いてある花バケツがあるのを見て、驚きました。ふくれが好きなあまり、速攻で買いました。
私が今まで食べてきたふくれは、もっと薄黄色で、もっとポコポコと「膨れ感」があるので、画像のふくれは、私からするとやけに「普通のみかんに近い」と見えます。これは個体差によるのか、ふくれにもいろいろな品種があるのか、どっちなんだろうと思っています。
このふくれ、とても実付きがよくて、生けていて楽しい花材でした。
枝を見ると、「あ~、柑橘系だねえ」と思います。
この感覚は、育てたことがある人ならわかってもらえると思います。
私は、このふくれを、いけばなの稽古用に買ったわけで、当然私はこれを生けました。
実ものを生けるときに、作品の姿のために、もったいないけど実を切り落とすことがあります。
切り落とした実も、大事に持って帰ってきました。
だって、食えるんだもの。食料として持ち帰りますよ。当たり前じゃん。
持ち帰ったふくれみかんの枝を、家ではどう生けたかって? 生けるわけないでしょうよ。そっちも食うんだから。稽古場出たら、もう食料で良いでしょう。ふくれみかん大好き人間が買ったら、そりゃそうなるでしょう。
ちなみに、枝の実物で食べられるものが花屋に入荷した場合、花屋さんは結構普通にそれを食べます。
ああ、売らずに全部食べちゃうという意味じゃありませんよ。取れた実や、切り落とした枝についてた実を食べることがある、という意味です。
私が以前に勤めた店では、よくブルーベリーを食べてましたが、私は、花材入荷のブルーベリーを食べるのは苦手です。ブルーベリみたいに、洗ってそのまま食べるヤツは、なんか抵抗があって、ぜひとももうワンクッション欲しいんです。
その、「もうワンクッション」を満たしているのが、みかんです。これなら、ためらう要素が一つもありません。というわけで、こうなります。
ふくれみかん久しぶり~、うれしい~と思って食ったのですが、あの酸っぱさが無くて拍子抜けしました。
いやいやいや。酸っぱいからこそのふくれだろう、ちっちゃくて、種だらけで、そして酸っぱすぎる、それがふくれのアイデンティティじゃないのか、酸っぱさを失って、それでふくれを名乗れるのか、それでいいのか、香りはやたら良いけど、それだけでふくれで在れると思うなよ!
とか思いましたが、実際に酸っぱくないものは仕方ない。
酸っぱくないほうが食べやすいんじゃないの、と思われるかもしれませんが、甘みもそんなに無いので、どうも面白味に欠けます。
では甘みとして砂糖を、酸味としてレモンを、ついでにブランデーなど加えてジャムにしてしまえ、とうことで、ふくれみかんのジャムを作って一つ残らず消費しました。
花材事典記事なので、ジャムの画像は貼りません。(貼りませんというか、ルンルンで作っていて、画像を撮ることなど忘れ果てていた)
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