自分が使った花材事典:クマヤナギ

インコの次は熊です。

この黒い蔓が、「熊っぽい」からクマヤナギなんですって。野生のクマヤナギは、もっと太くて荒々しいから、というんですが、いやー熊っぽいですかねえ。

私はクマヤナギなるものは、初めて触りました。いままで、自分で買ったことはもちろん、店で入荷したこともありません。その辺に自生しているものもあると聞いて、画像検索して見てみましたら、「なんとなく、藪にこんなのあった気がする」と思わないでもありませんでした。

クマヤナギは見てのとおりの蔓性で、上の画像ではあまり分からないかもしれませんが、私の買ったものは2mくらいの長さがありました。

触ってみて、私は曲げやすさに驚きました。

↑これが、根元の部分です。普通、蔓にせよ枝にせよ、根元に近い太い部分は曲げにくいものなので、クマヤナギもそうだろうと思いきや、

ワイヤーですか、っていうくらい自由に曲がりました。蔓独自の癖のようなものが無く、こっちの思うがままに曲がってくれます。
くいっとU字に曲げたものも、くいくいっとやってすぐS字になります。

最初にU字に曲げた癖も何もつかず、完全にこっちの意のままの形になります。
ただ、私はこれが初クマヤナギなので、クマヤナギは全部こうなのか、たまたまこの個体が驚くほどの柔軟性を持っているのかがわかりません。いずれにせよ、扱いやすい蔓ものであることは間違いありません。もっと流通すればいいのに、と思います。

このクマヤナギは、いけばなの稽古に使った後に、リース材料にしてしまいました。くるくる巻いて、リースベースに作るのも簡単です。

現在も、リースに仕立てて、リボンつけたやつが壁にかけてあります。
さすがに、もう乾いてカリカリなので、あの柔軟性は残っていません。