自分が使った花材事典:ギョリュウ

ギョリュウバイではなく、ギョリュウです。

私はギョリュウバイのことを通常「ギョリュウ」と略称しているので、私がギョリュウと呼ぶ花材は二つあるということです。

こちらの記事のギョリュウは、私は自分で使ったのは今回が初めてだと思います。納品したことは何度かありますが、自分で買って自分でいけるのは、たぶん初めてのはずです。

私は、初めてギョリュウを扱ったときに、だいぶ驚いたことを覚えています。
この枝、コニファーだと思いません? それが、違うんですって。「広葉樹」なんですって。それが、まず衝撃でした。
私がギョリュウを「針葉樹ではない」と気づいたのは、ギョリュウの花の写真を見たときでした。検索すれば簡単に見つかると思いますが、ギョリュウの花は、枝先にたっぷりとふさになったピンクの花で、それを見たら、「何科だか知らんが、針葉樹ではない」
と気づかされました。

針葉樹にしか見えない枝先のアップを出してみましょう。

ヒノキ科、って言いたくなりますね。でも実際は、ギョリュウ科という科があるんだそうです。

ギョリュウは、この細い葉の細い枝が、ワサワサとしだれる感じでついています。私は、庭木でも公園などの植え込みでも、ギョリュウを見たことは無いように思うんですが、画像検索すると公園の樹木紹介などに花が咲いた姿が載っているのが見られます。

花材としては、緑の茂りがあるしなやかな枝なので、生けようは色々工夫できるし、楽しめます。枝があまりにも柔いと、扱いに苦労することがあります。あと、水揚げを本気でやらないといけない枝です。

ホントかどうか知りませんが、ギョリュウは挿し木で簡単に増える、と言っていた花屋さんがいました。こんな水揚げの難しい枝で挿し木してつくものなんだろうかと思います。気が向いたら、挿してみるかもしれません。