カラーウォーター

2020年5月31日

「カラーウォーター」という商品は、花器の中の水に色を付ける着色料です。上の画像のカラーウォーターは、「ブルー」でして、水を青く染めることができます。
色は、ブルーだけでなく、イエロー、グリーン、バイオレット、ピンク、レッドがありますが、私は今のところブルーしか持っていません。

30mlで、90リットルもの水を染められます

画像のカラーウォーターは、30ml入りの瓶です。値段は、ショップ(花の資材屋などで売っています)によって多少差がありますが、500円くらいのものです。

30mlのカラーウォーターで、90リットルまで着色できると、商品説明には書いてあります。この小瓶で、1リットルのペットボトル90本分に使えるということですから、まあ「ずいぶん使える」と考えていいんじゃないでしょうか。
「90リットル」というのも、目安の数値みたいなものでして、このカラーウォーターは、「何倍に希釈しないといけない」というものではありません。自分の好きな濃度で使えばいのですから、場合によっては、90リットル以上の水を染めたっていいのです(薄くなるけど)。

何故、水を染めるのか?

花を飾るときに、何故水を染める必要があるのか?と言われれば、答えは一つです。
「演出用です!」
という以外にはありません。

きれいな色の水を、透明なガラス器にでも入れて、楽しく美しく花を飾ろう、という商品です。演出方針によっては、「おどろおどろしく」したり、「凄みがある感じ」にしたりすることもできるでしょう。


カラーウォーター (1コ30ml入り)

手や器が汚れないのか?

カラーウォーターは、薄めて使うものですので、原液は非常に濃い色をしています。私が最初に手にとったときに懸念したのは、
「手や器が汚れないだろうか? 水を捨てたときのシンクが、青く染まったりしないか?」
ということでした。
透明な器が、カラーウォーターを使ったために青い器に変身したりするのも困りますが、どこか店舗で花を生けたときに、生けこみ先のシンクが真っ青になったりしたら、もっと困ると思ったのです。

しかし、この心配は、まったくの杞憂でした。器とシンクの色残りは、いっさいありません。「色をこすり落とす」ような必要すらなく、さっと流せば透明な水と同じように何色も残らないです。
指に原液が付いたときは、手近な濡れタオルで拭いただけでは落ちず、石鹸なら落ちるかな~と考えながら作業していて、でも、気がついたらきれいに取れていました。

(洋服に付いたらどうなるかというのは、まだ体験していません。いずれ、何かで実験して、結果を追記しておこうと思います)

「カラーウォーター」と「インク」の差

水を染めるだけなら、万年筆のインクでもいいんじゃないか?別に、カラーウォーターとか買わなくても……と、思うのは大間違いで、インク・絵具類は、高い確率で花を殺してしまいます。

私、子供の頃に、夏休みの自由研究で、白いカーネーションに紺色のインクを混ぜた水を吸わせたことがあり、一時間もたたずにカーネーションがぐったりしたのを見て驚いたことがあります。何の成分が花に悪かったのか分かりませんが、植物というのは、何でもかんでも吸わせていいわけでもないのです。

その点、カラーウォーターは、本来生花用に作られているので、安心して使えます。ただし、厳密に言うと、「カラーウォーター混入水」に挿した花は、十分にパフォーマンスを発揮しないことがある、という検証結果が、わが家では出ています。(カラーウォーターに挿したユリをウォッチしてみた) しかし、「大きく命を縮めた」とは言えない結果ですので、私は今後もカラーウォーターを使うことに、特にためらいは感じません。

ブルーのカラーウォーターに挿した花は、青く染まったりしないのか?

青い水を吸い上げた花は、導管の中を青い染料が通るわけですから、青く染まってもおかしくはありません。

ブルーのカラーウォーターを吸わせた花は、真っ青になるのか?と言われるなら、答えは「NO」です。
しかし、青い水に何日も挿しておくと、注意深い人には気がつく程度に、花の色に影響が現れることはあります。「注意深い人」でも、その人が花の素人だったら、「こういう色の花なんだろうなあ」でスルーされる程度だと思います。

 実際に、どのような「影響」があるのかは、ブログの記事=カラーウォーターに挿したユリをウォッチしてみた をご覧ください。

使用画像

一応、水で薄めてみた画像を貼っておきます。

↑ほんのちょっとのカラーウォーターを、花瓶の底に入れまして……

↓そこに、ジャーっと水を入れ……

きれいな水色を楽しむ、というわけです。涼しげにしたいときの演出などに良いと思います。この水には、このあと白いユリを挿して飾りました。

花道具・素材

Posted by sei