センダンを種から育てる
いけばなの花材として使った、実付きのセンダンから、種を取ってまいてみました。実は、それまでセンダンは生けたことが無く、生命力のほどもよく分かっていなかったので、あまり発芽を期待していませんでした。
センダンの実と種
まずは、センダンの実の画像から。
いけばな花材だったので、きれいな実です。この実を、ちょっと触ってみたりして、
「ダメかもしれないけど、まあまいてみるか」
と思いました。
実を入手したのは、2011年の12月でした。稽古場のゴミ箱に、人が捨てている実を拾ったものですので、自分では生けていません。
入手した数日後に、「さあ、まいてみよう」ということになりました。
センダンの種は、取り出しにくかった
ところで、実生のガーデニングをしている私の昔からの疑問なのですが、なぜか園芸の常識としては、
「実から種を取るときは、周りの果皮や、果肉を取り除いたほうがいい」
と言われることが多いのです。
なぜか、果皮や果肉に発芽を抑制する成分が含まれていることがあるらしんですよね。これが、私には不思議でならないんですけど……だって、自然界では、だれも果皮・果肉を取り除いてなんかくれないでしょう？ 果実が土に落ちて、そのまま発芽に向かうんじゃないでしょうか？ ……それを、なぜ抑制するんだろう？ 納得いたしかねる。
恐らく、ちょっと詳しい園芸書など見れば、上記の私の疑問は解決するのかもしれませんが、今のところ解決していないので、「不思議だなー」と思いながら、いろんな実の果皮・果肉を取り除いてまいています。
ということで、センダンの実も、果皮果肉の中から種をきれいに出そうとしたのですが、その扱いにくいことといったらありませんでした。
果皮は、スムーズに取れたんです。そこから、果肉を取って種を出そうとしたんですけど、果肉がガチガチに固くて取れやしない。
↓これが限界でした。
本当は、この中に、5～6個くらいの種があるんだろうと思います。しかし、取り出せなかったので、このままボンと土に埋めることにしました。
センダンの種から芽が出た
果肉も取れなかったし、そもそも発芽能力があるのかどうかも分からなかったし、私はセンダンの種に、何の期待もしていませんでした。
水やりだけは続けましたが、センダンをまいたことも忘れそうになったころに、ある日ズバッと発芽してきて、私は「これなんだ？」と驚いたのです。
↓これ、発芽した日の画像です。
↑なんか、すごくないですか？ 発芽した、その日ですよ。ほんの数時間で、土の中から顔を出し、ここまで伸びてきたのです。
しかも、センダンは発芽率がすごくよくて、多分、うちでは100%だったと思います。生命力が強いのでしょうか。
最初は、センダンかどうかわからなかった
我が家のガーデニングあるあるなのですが、色んなものを実験的に面白がってまくので、時間が経つと、私は何をまいたか忘れてしまうんです。鉢に書いとけよ、って話ですが、発芽の可能性が低いんじゃないかと思ったものは、いちいち書く気にもならず、土に埋めっぱなしです。
で、センダンが出てきたときには、本気で何が出てきたか分からず、途方にくれました。
しかし、このブログに書いていた、「これと、これを植えた」というメモを手掛かりに、
「もしや、センダンじゃないのか」
と思い至りました。
センダンならば、私はインドセンダン（＝ニーム）を育てたことがあり、本葉が出てきたら一目で分かる、と思っていました。
早く、この芽が何ものか知りたいので、
「早く本葉を出せ」
と、猿蟹合戦みたいなことをつぶやいていたら、数日後に、かわいい本葉が現れました。
あ、センダンです！ と、一目で大決定でした。特有の、切れ目の入った葉ですから、すぐに分かりました。
センダンは、本当にダイコン根だった
インドセンダン（＝ニーム）を育てていたときに、ネット上の誰かに教えてもらったのですが、
「ニームの根は、ダイコン根と言って、一本根が垂直にズバッと伸びるタイプ」
だと聞きました。
しかし、ニームを育てていても、根っこを掘り起こしたことが無かったので、本当にダイコン根なのかどうか、目の当たりにしたことはありませんでした。
それが、センダンの間引きをしているときに、ようやく「なるほど、センダンはダイコン根だ」と、目の当たりにできることになりました。
↓これ、センダンの間引き芽です。
お見事な一本根！
これだと、「本当は、鉢植えじゃないほうがいいんだろうなあ」とか思わずにいられませんが、うちはベランダなので、センダン君には勘弁していただいて、鉢で育てさせていただきます。
センダン、順調に育っています
センダン君、現在も順調に育ってくれています。
虫も付かず、病気にもならず、うちに植物の中では、何気に一番元気なように思います。
現在は、プランターに移植し、なにか変わったことがあったら続報をアップしていこうと思います。