自分が使った花材事典:大王松

2022年5月4日

私の、子供の頃の憧れ花材です。
これは、お正月花に使ったものなんですけど、忘れきっていて、今頃のアップになりました。

大王松 生け花用

一枝、というよりは、一房と言いたくなるような、長い松葉の束が付いています。子どもの頃は、お正月花材というと、若松ばっかりあたえられたので、初めて大王松に触れたときは感激で震えました。

大きく広がる大王松

この大王松は、広がるところがカッコイイんですけど、写真には取り難いんですよねえ……。でも床に寝かせたままもナンなので、立ち上がってもらいましょう。

大王松 お正月

広がりすぎてファインダーにおさまらない……。
この広がりを生かした生け方ももちろんありますが、ちょいとひねくれてこんなふうに生けることもあります。

また、広げた生け方をしたいんだけど、生けてるうちに思ったよりも広がりすぎちゃって困る、ということもあります。生けたばかりのときには、イイ感じに立ってた松葉が、日がたつにつれて寝てくるというか、開いてきちゃうんですねえ。開きすぎて困るときは、松葉の下の方をワイヤーでくくったりします。もちろん、ワイヤーは見えないように工夫します。

【参考】松を扱って、手に松脂が付いたら、本サイトのこちらの記事を参照ください→松やに落とし松やに対策

大王松は、とりあえず捨てるな!

私は、大王松に限らず、松のたぐいはお正月が過ぎてもバケツに入れて取っておきます。何に使いたくなるかわかりませんからね。枝ごと使うこともあれば、松葉だけ摘んで使うこともあります。
大体、一月中は絶対にとっておき、その後は松の元気さを見て、いつまで取っておくか、枯れ松を作るか、切って捨てるかなどを考えます。

今年の大王松はドライにします

今年の大王松は、ドライにすることに決めました。
よって、ぐたぐたになる前に水から離し、道具部屋で乾かすことにしました。

大王松 生け花用

乾かすにも方法がありまして、たとえば、このように葉を広がらないようにくくったまま乾かすと、乾いた後も広がらないお行儀のいい松になります。

このように、あまり広げないで乾かした松を、かつて一度生け花展に出品しています。こちらのページの一番下に画像があります。(乾いちゃっているので、松葉は茶色くなっています)

大王松 生け花用

でも、今回は、ちょっと暴れた感じで乾かそうかと思い、バサッと広げて乾かし中です。

(松のほかにも、色んなものが写ってますが、気にしないでね)

《追記》乾かしたものを、こちらにアップしました→管理人のストック花材:枯れ松