自分が使った花材事典:トベラ

トベラを生けたのは、初めてです。

花材として扱ったこと自体が初めてでした。記憶を探っても、店で入荷した記憶さえありません。

でも、決して馴染みのない樹木ではありません。私の認識だと、トベラは「その辺にある木」です。日常的に視界に入るけど、特にいけばなと結び付けて考えたことの無い木です。
植木と言うか、「植え込みの木」という感じです。

この「植え込みの木」を生けるのが、私はことのほか苦手です。私が生けると、ほんとの植え込みになってしまうんです。
それでも、「面白い植え込み」「美しい植え込み」だったら良いのですが、「ぜんっぜん見どころの無い、すごく普通な植え込み」になってしまいます。

画像のトベラも、私にはうまく生けられませんでした。はなはだしい特徴の無い木に、どういう会話を仕掛けていったらいいのかなあ、という感じです。

ああ、トベラのせいではないですよ。私のせいです。私にもっと目があれば、「これは面白い!」と思える何かを見出せるのでしょう。