皮手袋
なんと汚い皮手袋。元は、ソニアリキエルの素敵な手袋(頂き物)でしたが、現在はペンキだらけのお姿です。
もちろん、この手袋は、最初は外出用にしていたものでして、私としては格段におしゃれな手袋だったのですが、長年使って擦れたり、一部にほころびが出てきたために、作業用にしてしまいました。
ホームセンターに行くと、作業用の皮手袋というのは、結構安く売っています。本物の皮ではなくて、「皮風」だと、もっと安いです。うまく探せば、100円くらいのものもあります。しかし、私はこの「元おしゃれ手袋」がしっくりきます。
なぜなら、長年使い込んだ手袋なので、手になじんでいるのと、私は手の幅が人より狭いので、基本的には男性用に作られている作業用グローブが、Sサイズを選んでも大抵ガバガバだからです。
あと、おしゃれ用の手袋は、やはり作業手袋とはしなやかさが違うので(使っている皮の等級だか、部位だかが違うんだと思います)、手袋越しに細かい作業をする可能性のある、花の職人さんには向いているということも挙げられます。
↓ほら、このぴったり感。いい感じでしょ。
……それにしても汚いです。これは、私がラッカースプレーとか、ポスターカラーを使うときにはめるからこうなってしまうのです。
しかし、皮手袋が本当に活躍するのは、汚れ対策よりも、むしろ危険物対策です。
花の仕事は、手が傷だらけになるような素材もずいぶん扱います。たとえば、野バラの大枝、カラタチ、アスパラ、アーティチョークなどです。こういうものは、皮手袋で扱うに限ります。(軍手では、引っかかってしまって話になりません)
素手でもできないことはありませんし、手袋で指先の感覚が鈍るのを嫌う人もいますが(私も、どちらかと言えば嫌いなのですが)、流血は現場のテンションが下がるので、私はなるべく皮手袋をするようにしています。
今までの経験によれば、「注意すれば大丈夫さ」と思って作業を始めても、人間は夢中になったらトゲの存在など忘れてしまい、気づいたら血だらけになっていたりするんですよね。そして、意外に要注意なのが、アスパラのような地味なトゲでして、少しずつ少しずつこすれて、最初は痛くないのに、気づいたときには服のボタンもはめられないほど指先がボロボロになっていたりします。
私は、手の幅が狭いからこの手袋がいいのですが、サイズに問題が無いなら、ホームセンターの「皮風」な作業手袋の一番安いのを買い、傷んだらどんどん使い捨てるのが本当は一番合理的だと思います。(職人使用すると傷み方が激しいので、「良いものを大事に使う」精神は、あまり役立ちません)
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