鉄投入れ(朱)

2020年3月29日

※花器カテゴリは、管理人が自分の所有花器を管理するために作成しているものです。(何らかの方法で管理しないと、持っているのを忘れることがあるので)


鉄製の、いけばな用投入れ花器です。なぜか、素人さんには陶器に見えるらしく(鉄と分かって見ると、絶対的に陶器には見えないんですが)、鉄だと言うと、意外なほどびっくりされます。

この花器は、私の所属している稽古場で、購入希望者を取りまとめて鉄屋さんに発注して作ったものです。いくらだったか、さっぱり覚えていませんが、結構安くしてくれたのだろうと思います。なぜなら、購入希望者がかなり多く、そこそこ大口の注文だったからです。

どうやら、素人さんて、「鉄の器にいけばなを生ける」っていうのが、割と「変わったこと」だと思ってるみたいなんですよね~。なので、「鉄にどうやって生けるんですか」とか、「重くて大変じゃないですか」とか、よく聞かれます。どうも、「鉄花器=重くて大きい鉄のかたまりみたいなやつ」と思うんでしょうかね?
しかし、上の画像を見ていただくと分かるように、ごくごく普通のお稽古花を生けるような器も、鉄で作ることはできます。

生ける人間として、鉄花器でうれしいのは、割れないことと、金属特有の、硬質な質感です。特に、画像の花器のように、余計な装飾をせずに、完全に円と直線でできているような鉄花器は、人にシャープでクールな印象を与え、キマったときが非常にカッコイイです。

↓二本使ってもカッコイイと思います!

この花器、欠点は、内部が塗装されていないので(外側は焼付け塗装です)、水を入れるとサビサビになることです。中に、クリアラッカーを吹いてみるとか、いくらか対処法を考えてはみたのですが、あまり有効な方法が見つかりません。