しぶとさに寄り切られた感じです
今年に入ったばかりのころに、こんな記事をアップしました→自分が使った花材事典:シンフォリカルポス(紅小町) 記事をアップしたのは今年に入ってからですが、画像の花材を使ったのは、昨年の12月上旬か、もしかしたら11月の下旬です。
このときのシンフォリが、実がダメになってからも枝自体は明らかに生きていて、一度落ちた葉っぱの後に、小さな芽をつけたりなんかしていたので、私は「完全に枯れるまで取っといてみよう」という例の好奇心&観察大好き心で、小さな花瓶に挿して温存させていました。
冬の間、小さな芽をつけたままのシンフォリは、枯れもしないが成長もしない姿を保っていました。それが、4ヶ月超の沈黙の末に、気温の上昇に誘われたのか、ついに動き出しました。
↓これ、3月26日の画像です。
三本ささっている枝のうち、右の2本がシンフォリです。(左の、一番短いやつはハンノキです)
この時点では、シンフォリには小さな緑の芽があるだけです。一冬のあいだ、こいつはこの姿ですごしてきたのです。
↓小さな芽の部分に寄ってみましょう。
ぜんっぜん鳴かず飛ばずだけど、君はまだやる気あるの?と、私は何度も聞いてみたのです。そのたびに、こいつは
「ハイ!」
って言うんで、私は捨てられずに一冬付き合ってしまいました。
シンフォリは、しぶとくしぶとく春を待っていたのでしょう。植物というものは、あきらめることを知りません。最後の力が尽きるまでは、何度聞いたって、
「ハイ! がんばります!」
って言うんですよね。私は、本当を言うと9割ほどあきらめていたんですけど(最終的には腐っちゃうんだろうと思ってた)、シンフォリ本人は、マジでやる気だったのです。
四月になったら、本当にやつは始動してしまいました。
↓はいこれ、4月25日の画像。
二本あったうちの、二本とも緑の芽を伸ばし始めました。
なるほど。君は機が熟するのを待っていたのか。
そして、怒涛の勢いで発根。
これはもう、「参りました」というほかありません。
私は、数日前に、このシンフォリを土に挿してやりました。しぶとく、しぶとく冬を生き抜いて、もう鉢を増やしたくないと思っている私に挿し木をさせるなんて。君の勝ちだ、シンフォリ!
しかし、挿し木にしてかえって死んじゃう場合もありますので、シンフォリ君の運命はまだまだ分かりません。
すごくギリギリの状況で生きてた植物って、環境を変えると、それが良い環境であっても、変化についていけずに死んじゃう場合があります。
いえ、死んじゃえ、などと思っているわけではありませんよ。いくら鉢を増やしたくないからといってそんなことは申しません。
でもね~挿し木で付いたところで、うまく育つかどうか分からないからね……。また分けのわからない鉢を一つ増やしちゃったなという気持ちではありますね。
う~ん、なんかもうちょっと真っ当なガーデナーになりたいな……。
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