自分が使った花材事典:オリエンタル系ユリ 白(多分、シベリア)
画像のユリは、多分シベリアです。シベリアにしてはナヨナヨしてますが、お値段なりということだと思います。
値段はいくらだったか忘れましたが、お稽古花に入ってくるクラスですから、それほど良い品物とも言えません。しかし、その程度の値段で、随分頑張って仕入れてくれたほうだと思います。
葉っぱなどは、結構しっかりしているほうです。問題は、花びらなんですよね~。せっかくの大型ユリなのに、花びらの開きが残念な感じになってます。
この花びら、開ききったら伸びるんじゃないの?と期待したら大間違いで、開いても画像のようにねじくれたままです。でもまあ、家で飾る分にはこれでもいいとしましょうか。
ところで、ユリの花粉というものは、皆さん取ります?
私は、職業的に納品する場合には、100パー取ります。
カサブランカやシベリアなどのような、オリエンタル系の大型ユリだけではなく、鉄砲も、グロリオーサも、姫ユリまでも取ります。ユリ花粉は、「花屋さんが取るのが常識」という意識がいきわたってしまったので、ユリ花粉で汚れたら、お客様は当然の権利としてクレームを入れてきます。「あなたは、花屋のくせにユリの花粉も取らないのか」と言われちゃうとどうしようもないので、いつしかこのような習慣になりました。
しかし、自宅では、私はよほどの理由がない限り、どんなユリの花粉も取りません。
これは、ポリシーとかそういうものではなく、「そっちの方が普通に見える」という、個人的な好みの問題です。
なんか、私からすると、花粉の無いユリというものは、「眉毛の無い人」みたいというか、当然あるべきものが抜けているというか、マヌケな顔に見えるんです。
これ、「花粉あり」(私的には、普通に眉毛がある人)。
こっちは、花粉なし(私的には、眉毛の無い人)。
なんか、上の方がしまって見えません?
それに、花粉を取られちゃったおしべって、「何のための何モノが出てるの?」ってことになりません?
私は、今まで散々花粉を取ったユリを見てきましたが、いまだにこの顔が好きじゃありません。でも、最初よりは慣れた方なんです。最初は、「とことんマヌケだ」と思っていたのですから。
最近の方は、花粉なしを見慣れてしまっているので、私のような「マヌケ感」を持つ人は少ないのだと思います。
でも、それなら「花粉あり」の状態はどう思っておられるのでしょうね。「処理してない花」に見えるのでしょうか。
ディスカッション
コメント一覧
おしべがあるほうがいいという(数すくない)ご意見に賛同します。
インターネットで検索するとユリの花粉(おしべ)はとるという記事がほとんどです。
たしかに花粉が花びらや衣料などにつくと大変でしょうが、私はおしべを取り去った
ユリの花なんて間が抜けていて、なんのための切り花なのかと見たくありません。
誰か花粉が取れにくくなるような糊スプレイでも開発してくれないかなとおもいます。
m.terraさん
コメントありがとうございます。
好みが一緒の方がおられるとは嬉しいです。
おしべは無いのがすっかり「標準」になってしまったので、われわれが盛り返す機会はもはや無いのかもしれません。