自分が使った花材事典:枝スイトピー(紫)

2019年6月12日

通称「枝ピー」というやつです。大好きであります。

花好きさんには、人気の高い花です。
一般的には、「スイトピー」というと、今までこのブログにアップしてきたようなタイプを思い浮かべる方が多いと思いますが、花好きで人気投票したら、たぶん枝ピーのほうが上位にくるような気がします。

「枝スイトピー」という名は、単純に枝つきのスイトピーだからということです。枝ピーにも、実はいろいろ種類があって、ちょっと前までは「枝ピー」と言えば、「もっと原種的で、豆であることがあらわなやつ」「カラスノエンドウが大きくなったようなやつ」のほうが主流でした。

正直、私も「ちょっと前までの主流」のほうが、見た目は好きなのですが、今回は割りと華美な感じの枝ピーを使いました。

この記事は「紫」を主に紹介しますが、実は二色使ったんですね~。

枝ピーは、一般的なピーよりも長さが相当あるので、花束・アレンジにするときに、大型のものが作れます。

↓このような、華麗なスイトピーを、アレンジの高いところに使えるのが利点です。

でも、枝ピーオンリーの花束・アレンジは難しいです。
なぜなら、枝にコシが無いので、自立が難しいからです。

↓こんなふうに、お辞儀してしまいます。

キャスケード型にするにはいいですけどね……。

スイトピーは、巻きひげがあるので、もともと「だれかにすがって生きていこう」というスタイルなのだと思います。「つる性」まではいかないですけど、茎に「おのれ一人で立つ!」という気概は感じられません。

巻きひげも、生けるときには、なかなか良い感じのポイントになります。

やわらかさ、繊細さなどを、表現できそうです。

若いつぼみも、ちょっと面白い顔をしています。

これだけ若いつぼみだと、たぶん開かないで終わると思いますが、それならそれで、「つぼみを生けること」を楽しみましょう。

「開かないなら無意味」という考え方の人も世の中にはいて、間違っているとは言いませんが、つぼみと遊ぶ楽しさを知らないなんてかわいそうに、と思います。
(もちろん、つぼみで買った芍薬がひとつも開かなくてもいいのか!というのとは別次元の話ですよ)