自分が使った花材事典:ベロニカ

これがベロニカだと聞いたときには、「はあ?」と言いました。

なにが? どこがベロニカ?
怪しい。怪しすぎる。

ベロニカというのは、いわゆる洋もののトラノオのことです。トラノオという名で、すでにこのブログにもアップしている記事があります→自分が使った花材事典:トラノオ(青) やさしいやさしい、ロマンチック系の花なのです。

同じ「ベロニカ」という名で、全然別の植物なんじゃないの?と、思って枝先の方などよく見たら、

おお、この部分はベロニカっぽい。
でも、この花の下は、怪しいつぶつぶの集合体です。

先の方に花が咲いているということは、このツブツブの部分は、花が終わった後の実というか、種になる部分なんでしょう。ということは、最初は長い茎の上から下まで、ずーーーーーっとつぼみが並ぶんでしょうか。そっちも見てみたい気がします。

しかし、こいつは本当にあのベロニカの仲間なんだろうか。花の形やつき方がベロニカに似ているというだけで、ベロニカと名付けたんじゃないの? こんなブツブツオバケが、あの可憐なベロニカの近縁のはずは……。

そうだ、もっと細部を見てやろう。

うん……これはベロニカですな。ベロニカです。怪しい系ベロニカ。
怪しい怪しい言ってますが、私としてはこれは誉め言葉です。実際、私はこの怪しさにつられて買ってしまったんです。

↑一本の嵩はこれくらいでした。
花材としては、表情が面白く、大きさも結構あってボリュームが出せ、魅力的だと思いました。
一つ気になるのが、全盛期を過ぎた後の姿が、ちょっと人に汚い印象を与えるかもしれない、ということです。怪しいツブツブの集合体が茶色くなる気配を見せ始めると、人によっては生理的にダメな感じになるかもしれません。