自分が使った花材事典:サンキライの実

2018年9月28日


普通切花で、サンキライの実だけを花屋さんから買うことはありません。どんな店でも蔓付きで売っています。


サンキライの「実だけ」が欲しかった

しかし、私は実だけが必要な事情があり、実オンリーをかき集めました。
その結果、最終的には箱にいっぱいの「サンキライの実」が集まりました。

サンキライを買ったことがある人なら分かると思いますが、上の画像の量を集めようと思ったら、結構な額のお金が飛んでいきます。蔓のサンキライ(リースみたいに丸めて売っていることが多いです)から、実だけ切り落として箱をいっぱいにするには、どれだけ蔓を買ったの、ってことになります。

しかし、さすが清貧の華道家おseiさんは、金をかけない術を持っております。
それは、ゴミ箱漁り!

ゴミ箱からサンキライの実をゲットしました

花屋や、いけばなの稽古場で、ゴミとして切り落とされる実を丹念に拾い集め、上の画像のようなお宝の山を手に入れました。(野良猫と呼びたければ呼ぶがいい)
自分で、お金を出して買ったサンキライも含まれてはいるのですが、せいぜい1000円分くらいだと思います。

上にもリンクを貼りましたが、私がこのお宝で作った作品はこちらです⇒2011年草月展出品作
この作を見て、複数の人から言われたことは、

「サンキライの粒の大きさに変化をつけているんですね」

という言葉でして、多分これは、「細かい作りこみをやってますね」という意味のお世辞だろうと思うんですが、実際は、あっちこっちのゴミ箱から拾ってきたから、粒の大きさが一定しなかっただけのことです。
………と、いうことは言わないほうが良かったのでしょうか。
うん、絶対言わないほうが良かった気がしてきました。緻密な計算のもとに、サンキライの粒の表情さえ生け分ける華道家の方が、ずっとカッコイイや。
よし、これはここだけの話としよう。皆さん、内緒にしてくださいね。