自分が使った花材事典:ブルーベリー

6月に撮った画像を放置していて、季節はずれの今頃に画像アップしています……。


緑の実が付いたブルーベリー。

葉っぱたっぷりで、実つきも良くて、いけて楽しいブルーベリーでした。
たまに、安いお稽古花に入ってくるようなブルーベリーだと、実がほんの少ししか付いていなくて、さびしいときがあります。

このブルーベリーは、非常にイキが良くて、葉っぱも、実も長持ちしました。

ブルーベリーはいけばな花材としては、珍しいものではありません。素人の方に、「これ、ブルーベリーですよ」と言うと、すごくびっくりされる方がいますが、ブルーベリーの切花は、その辺の花屋でも結構買えます。
私の記憶によれば、私が高校生のころには、切花ブルーベリーを置いているのは、東京のオシャレで先進的な花屋さんくらいでした。それが、私が20代の前半頃にはあっちこっちで買えるようになってきて、いまや珍しくもなくなった、という感じです。

今回買ったブルーベリーの実は、わりと若いので、買ったときには青い実ばかりでした。
しかし、日がたつと、だんだん皆さんおなじみの、あの深い青(ほとんど黒みたいな青)に近づいていきます。

まずは、うっすらと紫がかってきます。

徐々に、濃い青の実ができ始めます。

このブルーベリーは、2週間ほどもいけていましたが、全部の実が黒くなるところまでにはいたりませんでした。
でも、私は、色が混在している実がきらいではないので、十分にブルーベリーの実を楽しみました。

色の移ろっていく様子が表れている感じが好きです。

最初から「全部黒」のブルーベリーも大好きです。実の熟した様子というやつは、なぜだか人に喜びをもたらします。食べられない実でも、それをもたらしてくれるところが面白いです。
余談ですが、切花出荷されるブルーベリーは、食用種だと聞いたことがあります。なので、食べようと思えば食べられるのかもしれませんが、切花用に育てられていると、農薬の使い方が食品出荷されるものとは違うかもしれないので、食べないほうが身のためだと思います。

切花のブルーベリーは、緑の実のものも、黒い実のものも、両方流通します。どっちが良いということはなく、どっちも魅力的だと思います。ただ、人に「みんなが食べてるブルーベリー」を生けていることを強力にアピールしたいなら、黒い実の方が「それっぽい」とは言えます。