2018:管理人のリアルな正月花 その2
今年の「管理人のリアルな正月花」第二弾です。
すべて成り行きまかせに生けた、かなりいい加減な花です。それでも、花材の量と、壷型の花器のおかげで、妙に「正式なカンジ」に見えます。
実は、花留めとして、いけばな教室では絶対に怒られるような、ある「手抜きグッズ」を活用していまして、素人の方には参考にしていただけるのではないかと思います。
では、最初に完成画像を出してしまいます。
一番高いところに、銀色のヒラヒラしたものが入っていますが、あれは、着色した竹なんです。銀竹みたいなものは、出来合いの正月束にはなかなか入ってきませんので、ちょっと特別な感じがしますし、お祝い感も高まります。
で、この竹を最初に留めるために、上に書いた「手抜きグッズ」を使用しています。
これが、使用画像です。
モニターによっては見えにくいかもしれませんが、壷の口のところに、ばっちりと「#型」に、セロテープが4枚貼ってあります。#の、真ん中の四角の中に竹をはめて、それで竹を立たせているのです。
セロテープを花留めにする方法は、以前こちらの記事に書いています→すごく簡単で、安易な気持ちでできる花留め法 この記事に、「あまりボリュームのある花材だと、セロテープの強度では間に合わなくなる」と書いていますので、「だったら松や大型のユリをたくさん入れたらダメなんじゃ……」と心配する向きもあるでしょう。
しかし、今回は、セロテープの強度が足りなくてもいいのです。セロテープが途中で外れてくるだろうな、というのは想定内なのです。
セロテープの心配などせずに、松だのなんだのをガンガン入れていきます。
この段階で、セロテープの一部がよじれ始めていますが、まだ外れてはいません。
でも、この後、さらに松もユリも加えたら、「#」の形がひん曲がって外れてきました。外れてきても、花が崩れたりはしてきません。その頃には、もう花材同士で引っ掛かりを作りあって、セロテープの力を借りなくても留まっていけるからです。
セロテープが外れてきても、余程邪魔にならない限りは、取らずに残したまま最後まで生けます。そして、最後の仕上げのときに、セロテープを取ってください。
取るときに、「これを取ったら、大事な部分が崩れるぞ!」と思ったら、取らなくていいです。ただし、外からセロテープが見えるとカッコわるいので、もしも見えてたら花材で隠してください。
……という、反則技みたいな花留めで正月花を生けておりますわたしく、いけばな歴40年の者ですが、恥ずかしくはありません。
家で好き勝手に生けてるときくらい、超手抜き裏技を使って何が悪い! 家でパジャマのままでご飯食べてるのと同じことじゃないか!
40年花やってる私で恥ずかしくないのですから、素人さんならもっと恥ずかしくないです。ここでは、竹を留めるためにセロテープを使いましたが、とめられるのは竹には限りません。
この正月花は、数日後にはユリが次々と開いてきまして……
花びらがくっつきすぎて、満員電車状態になっていたら、少し花の間隔を離してやって、「ぎゅうぎゅう」に見えないようにします。
この正月花は、ユリがパカパカ開いてきたタイミングで、真ん中に一本だけ入れていた豆菊を抜いてしまいました。
ユリなどは、あまりにも花が咲きすぎた場合、「花を一つか二つ切ってしまう」という選択肢もあるのですが、素人さんが家で生けた正月花でそれをするのは、よくよくおかしいときで良いと思います。だって、もったいないですからね。
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