自分が使った花材事典:七変化柳

七変化という、変わった名前の柳です。結構、人気があります。ピンク系の猫柳です。
人気がある理由は、優しいピンクの色味だけでなく、「七変化」というネーミングにもあるんじゃないかと思っています。

七変化柳は、名前の通り変化します。上の画像のピンクでホワホワしている花穂の部分の色が変わります。
でもまあ、猫柳はどれも花穂が時とともに変化するんですけどね。

では、変化の様子を追ってみましょう。上の二枚の画像は、入手した当日のものです。この段階では銀がかったピンクみたいな色でした。

その色が、5~6日たつうちに、少しくすんで黒っぽくなっていきました。

このまま、どんどん黒っぽくなっていき、一週間後にはほぼ真っ黒になりました。
私は、正直「枯れた?」と思ったのです。だって、今まで見てきた七変化柳は、真っ黒になったことなどありませんでしたから。

私は、丈夫なはずの柳がさっさとダメになってしまったのかと思い、「しょうがないな安物は」「捨てちゃえ」とも思ったのですが、枝の根元から根っこが伸びていることと、黒くなってしまった花穂の触り心地が生きているとしか思えなかったのと、「嫌な黒じゃない」ことから、捨てずにしばらく温存することにしました。
すると、数日たつうちに、真っ黒な花穂が上から徐々に赤くなっていきました。

えーーーー。赤みが復活してきた。

↑半分黒で、半分赤。七変化って、こんなことになるの?

この後、赤い部分がどんどん増えていき、ついには再びピンクの柳が出現しました。

↑これは、最初に買ってきたときよりも、やや赤みが強いくらいの色です。
……なんで一度黒になった? 七変化って、そういう柳なの? 今までこんな変化見たこと無いけど。

「見たこと無い」というか、私は七変化柳は納品したことは何度もありますが、家に持ち帰ったことは今回が初めてで、長期間手元でウォッチしたことがありませんでした。
だから、「一回黒になる」現象に今まで出会えなかっただけなのでしょうか?

そう思ってネットの情報を検索してみましたが、「ピンクから黒くなる」という情報は全然見当たりません。
なぜだ? 私が買ったものだけおかしな個体だったとでも?

納得できないなあ、全く納得できない。と、思う間にも、七変化の変化は進みます。
柳の花穂がみんなそうであるように、ホワホワから花粉が出てきて、穂の全体が黄色くなります。

↑わずかに、花粉をふき始めています。「可愛い」と言えるのは、私的にはここまでです。これ以上花粉が出てくると……

花粉が出てくると、穂自体もびろーんと伸びてくるので、なんか可愛げが無くなります。それに、花穂としては、もう朽ちる寸前の状態になっています。

ここまで来るのに、買ってきた日から3週間かかっています。3週間の間に、

「ピンクシルバー→くすんでグレイがかったピンク→黒→黒の上から徐々にピンクが出てくる→赤みの強いピンク→花粉出て黄色」

という、六変化を見ることができました。

で、やっぱり気になって仕方ありません。
なんで、一回黒になったの?