自分が使った花材事典:ペッパーベリー

2020年5月24日

ペッパーベリー 花言葉

ペッパーベリーとは、ウルシ科の樹木です。和名はコショウボク。花言葉は「熱狂、情熱」。
画像はピンクのペッパーベリーですが、白もあります。

ペッパーベリーとは

ペッパーベリーは、名前のとおり、うっすらと胡椒の香りがします。画像のものは、フレッシュとして入荷しましたが、実質は「半ドライ」のような状態でした。水に挿しても、この状態のまま変化はありませんので、水につけずにドライにしてしまいました。(そのため、「花材事典カテゴリ」と「ストック花材カテゴリ」の両方に入れました)

ピンクのペッパーベリーは、きれいな色と、小さなまんまるの形がかわいらしく、人気の花材です。小枝が付いた状態で入荷しますが、枝ぶりを見せるような花材ではなく、実の部分のかわいさ、面白さだけを見せて使うのが一般的です。使い道は、主にリースやアレンジで、いけばなに使っている例は、私は見たことがありません。

一番出回り数が増えるのは、クリスマス前くらいの時期でして、要するに、クリスマスリース用に購入する人が増えるからです。ペッパーベリーを主にした大型リースなど作ると、美しさと迫力で、人の心を捉えるものができます(コストと手間が大変だけど……)。

今回、私はたまたまフレッシュのペッパーベリーを入手できましたが、ドライものを使う方が、より一般的です。一般的と言うか、ドライフラワーのペッパーベリーの方が多く流通しているので、そっちの方が安いし手軽に入手できるということです。

ペッパーベリーは、実が落ちるのが困りもの

ペッパーベリーは、何年か前には、私にとっては憧れの花材でした。以前は、フラワー・アレンジの雑誌などで見かけるだけで、なかなか現物が見られなかったのです。初めて触れたときには、ちょっと感動しました。

しかし、扱いはなかなか面倒な花材と言えます。一度でも使ったことのある方は身にしみて分かるでしょうが、このピンクの実が、ぽろぽろ落ちるんです。

絶対に落とすのはイヤだと思う人は、グルーでガチガチにくっつけたりします。しかし、私は「接着剤で固めまくる」というのが好きになれないので、あまりその方法は取りたくありません。
かと言って、一個ずつワイヤーをかけられる代物ではないので、毎回「ペッパーベリーがすっぽりはまり込んで動かないようなスペースを作り、そこに埋めるようにしてしまう」という手を用います。だから、使い方の感じが、毎回似ちゃうんですよね……。

ペッパーベリーは、プリザーブドもあるけど……

よく、プリザーブドの花材で、ペッパーベリーを青とか、真緑に着色して売っているのがありますが、あれは私にはよく分からない商品の一つです。
↓こういうやつなんですけど……

ペッパーベリーは、元々の色で十分美しいと思います。特にピンクのペッパーベリーは、そのピンクこそ魅力なのじゃありませんか? それを、緑や青に染めるかあ?
もしも、「色が悪いものを、そうやって染めて商品にしている」ということであれば、もっとほかの植物でやったらいいんじゃないでしょうか。だって、何色に染めようが、ぽろぽろ落ちるのは一緒だと思うんです。ぽろぽろ落ちの面倒に耐えてまで使おうと思うのは、ペッパーベリーの色と香りがあってこそです。プリザにしたら、特有の香りだって飛んでしまいます。
……と、思っているので、私は今のところプリザのペッパーベリーは、仕入れたことがありません。

ペッパーベリーは、どこで入手できる?

現在では、ペッパーベリーは、「フレッシュ」「ドライ」「プリザーブド」の三種類が入手できますが、この中で一番入手容易なのは、プリザーブドのペッパーベリーです。これは、プリザーブド花材ショップで買うことができます。大体、通年買うことができ、量にもよりますが、1パック1000円前後くらいの値段です。

二番目に入手容易なのが「ナチュラル・ドライ」で、これはドライ花材ショップで通年買うことができます。

一番出回り数が少ないのが、一番上の画像のような、フレッシュ・ペッパーベリーです。クリスマス前には、稀に生花店の店頭に出てくることもありますが、本当に稀でして、私は今まで数回しか見かけたことがありません。一度フレッシュを体験したいという方は、見つけたときにゲットされるのがよろしいと思います。また、確実に入手するなら、花屋に注文するのが良いでしょう。
首尾よくフレッシュのペッパーベリーをゲットしたなら、あまったものは、ドライにして大事に保存すると良いと思います。

追記:ペッパーベリーの苗は入手できるのか?

意外にも、ペッパーベリーの苗が流通していると知り、私には結構な驚きだったので、思わず追記してしまいます。

ペッパーベリーの苗は、それほど多くはありませんし、ホームセンターなどではめったに出会えないとは思いますが、2,000~3,000円くらいの値段で実際に買えます。たとえば、こんなところで買えます→楽天市場 「ペッパーベリー」

私は、南米生まれのペッパーベリーを植えるのは、温室はいるんじゃないかと思ってちょっと調べてみました。
そして、低温には、-5度くらいまで耐えてくれるらしいと知りました。その気温なら、ギリギリ東京でも大丈夫そうです(屋外越冬が良いと思いますけど)。

温室などで良い環境を作って育てると、何メートルにも蔓を伸ばして大きくなるのだそうです。ただし、日本でもきれいなピンクの実をつけてくれるのかどうかは、ちょっと分かりません。

ペッパーベリー  コショウボク 赤いコショウ