自分が使った花材事典:フジバカマ
名前の知名度は高いフジバカマですが、花の姿を知っている人は、なぜか少ないようですね。
これがフジバカマです。さすが秋の七草の一つ。秋の風情がありますね。
本来は雑草なんだと思いますが、私は野でフジバカマを見た覚えがありません。(私が見逃しているだけかもしれませんけど)
花屋さんでも、そんなには目立たないですね。地味な花だし、花期は秋だけですし。
けど、「珍しい花材」ではありませんよ。いけばなをやっている人なら、フジバカマくらいは普通に見慣れてて欲しいです。
花にもっと寄ってみましょう。
上の画像は、つぼみの状態です。これが開くと、下のようになります。
細い、糸みたいな花弁が出てきます。この花の甘い香り、私は大好きです。
フジバカマは、もっと知名度(名前と実物が結びついた知名度)も高くていいし、もっと愛されて良い花だと思います。秋の七草に選ばれているくらいですから、もともと良い要素をたくさん持った花なのです。
ただ、切り花として考えるときには、弱点が一つあります。
フジバカマは、すごく水が下がりやすくて、稽古場で生けるときにうっかり水をいれないでいると、花首がくたっとしてくるような花です。稽古場からフジバカマを持って帰るなら、しっかり包んで風に当てず、家に帰ったら水切りします。そして、生けるときも手早く生けるのが良いです。
でも、ちゃんと水が揚がってしまえば結構大丈夫な花ですし、水切りで復活してくれる花でもあるので、どうにもならないほど水が下がるものでもありません。
つまり、トータルでは十分に「良い切花花材」です。もっと生けてあげようよ、と思います。
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