自分が使った花材事典:金柑
甘露煮にする、あの金柑です。
金柑の枝ものは、花屋の店頭でそんなによくは見かけません。しかし、お稽古花としては、すごく珍しくもありません。ミカンとか柚子に比べると、花の稽古場で扱える機会は断然多いです。
金柑の面白さは、実ですよね。小さな黄色い球体が、細い枝についている姿が魅力的だと思います。
金柑は、一般の家庭の庭でも、比較的よく見かけます。今頃の季節には、木全体に実が付いていると、
「あ、あのうちにもある!」
と気づきますので、よそのお宅をチラチラ見ながら歩いてみると、意外と多く金柑の木を見つけられるものです。
もしもうちに金柑があったら、私は毎年一枝くらいは切って生けると思います。暮れに良い感じに実が付いていたら、正月花に使ってもいいですね。
この金柑は、買ったときから葉っぱが黄色くなりかかっていました。なので、数日「葉付き」で飾った後に、全部の葉っぱを取ってしまいました。
全取りすると、こうなります。
実があまりにも少ない場合は、葉っぱがなくなるとさびしくなってしまうこともありますが、このくらい実が付いていたら、「葉なし」で十分面白いです。だって、一番魅力的な部分である「実」が強調されますから。
いけばなに使うときには、きれいな緑の葉っぱが付いていても、それを全部取って「線と球」の姿にして生けることもあります。
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