ユリノキの上に

※旧ブログの記事です

今日、ちょっと意外なことを知った。

みなさん、ユリノキって知ってます?

これは、決して珍しい木ではなく、おそらく見たことが無い人はほとんどいないくらいだと思う。公園にもよくあるし、街路樹でも見かける。
だから、私は、「ユリノキ」で誰にでも通じるものと思っていた。
しかし、そうではなかったことに、今日初めて気がついた。

ユリノキって、どんなお姿かというと、こんな感じである。すごーく普通の樹木である。

ところが、「ユリノキ」という名称の浸透度は、思いのほか「普通」ではないらしい。
今日、10人くらいの人に聞いたが、私のほかには一人しか知らなかった。大半が若い人だったからかもしれないが、それにしても知名度が無さすぎる。
「ユリの花のことか?」又は「ユリの花って本当は木なの?」という人がほとんどだった。

私に、「ユリノキ」という名を初めて意識させてくれたのは、ポーの「黄金虫」である。
「黄金虫」は、すぐれた暗号読解宝探し譚である。ミステリ史上に輝ける名作だ。
キャプテンキッドが隠したお宝を、一枚の古い羊皮紙に書かれた暗号から探し出すもので、ポーとしては、明るい部類の物語だ。
この物語では、ユリノキがメインのお宝発掘シーンに登場する。

暗号文のとおりに山中に分け入ると、古いユリノキの上に、髑髏がくくりつけられている。その髑髏は、お宝埋蔵場所の目印なのだ。
私は、小学校の3~4年生くらいのときに「黄金虫」を読んだ。学級文庫にあった児童書で読んだのである。(学級文庫って、なつかしい)
児童書でも、きちんと「ユリノキ」と書いてあったが、そのころの私はそれこそ「ユリの花の木?」と思った。
まさかそんなはずは無いと思い、調べて「ユリノキ」の正体を知ったのだ。
だから、いい大人たちがとは思うが、若い人がユリノキを知らなくても、案外無理ないのかもしれない。

話を聞いて面白かったのは、「ユリ」と聞いた人たちの多くが、「カサブランカ」を思い浮かべるらしいことだ。
バブル時代に、一気にメジャーになったカサブランカは、バブル崩壊をものともせず、王者の座に咲き誇り続けているわけだ。
20年前だったら、「ユリ」と言えば、鉄砲ユリが一番に思い浮かべられたんじゃないだろうか。
高級花が、「一番普通」に人々のイメージの中に現れるとは、ホントに不況をくぐりぬけたんですか、と思わずにいられない。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。