ここだけのはなし

※旧ブログの記事です

えー。
私が本家サイトに書けなかった、ある大失敗の話をさせていただこう。

ここだけのはなしですよ。約束してくださいね。

ある日、私は某有名生花店のバイト採用面接に出かけて行った。
この某店とは、イニシャルも、所在地も、書いたら分かってしまうような、そういう有名店である。

で、私は出かけて行った。
応募人数多いだろうな、採用は難しいだろうな、ということは承知していた。
面接時間は、確か午後の1時半とか、そんな時間だった。
私は午前中に家を出て、某店の近くのオフィスに勤めている友人と、ランチを一緒にした。
そして、その直前に、なにか友人に簡単な手土産を、と思い、デパートの中を少しぶらついたのである。
地下の食料品コーナーを見て、ラム酒を買うことに決めた。友人が、お菓子を作るのが好きな人だったからである。あれは、何ミリの瓶なのか、大体、手のひらくらいの大きさのやつだ。
私は、ついでのことに、自分の家用にも同じ瓶を1本買い、両方を一つの紙袋に入れてもらった。友人に会ってから、紙袋の中の自分用を抜き取り、友人の分だけを紙袋に残して、袋ごと渡したのだ。ごくごく気の置けない友人だったので、その辺は適当にしたのである。
つまり、結果的には、私のバックの中には、裸のラム酒が1瓶残ったわけだ。

さて、友人とも別れ、私は面接の本番に望んだ。
有名店の面接はさすがにすごい。小さな花屋さんだと、店の隅っこのパイプ椅子に腰掛け、エプロンしたままの店長に、「狭いもんで、すみません」とか言われながらするのだが、某店では、ちょっとした会議ができるような部屋で、机の向こう側にスーツ男が5人ほども並んで私を待ち受けておられた。
スーツの中の、一番階級が上らしき人が、
「まずは、履歴書を」
と言われた。
私は「ハイ」と、バックから封筒入りの履歴書を取り出そうとした。
そしたら、結構ぱんぱんに物を入れていたバックから、ぐいっと抜いたものだから、封筒と一緒に、ラム酒もぐいんと上に出てきてしまった。

面接会場で、酒出すやつがいるかっ!

しかし、偉いもので、有名店の皆さんは、まつげ一本動かさない。

見たのに。
今、見たのに。酒!
「酒って」て、思ってるはずなのに、きれいに無視なさる! おお!

と、思ったら、もうおかしくておかしくて、たまらんようになってしまった。
そして、なんかもう、この面接はいいや、と思ってしまった。

あなたたち、私のこと、街角で立ち止まり、バックから出した酒瓶をらっぱ飲みしては、「ふーーーーっ」とか言っている女と思ったんでしょう? これ、ウイスキーじゃないのよ。(すごくウイスキーに見えるけど)ラム酒なの、ラム酒。ラム酒をらっぱ飲みなんて、17世紀の海賊みたいなことするもんですか。

…と、胸のなかではつぶやいていたが、実際に口に出せるわけが無い。
結果、私は某店には採用されなかった。
酒のせいだったかどうか、それは知らない。

いやー、この話はね、昨日本家サイトにアップした「花屋さんの面接はこんな感じ」という記事の中に入れようとして、結局やめたものであります。あまりにあんまりなのでねえ、このseiにも恥の概念は残っておりました。
だから、ここだけのはなしでよろしく。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。