たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

2020年5月23日

先月アップした自分が使った花材事典:たんぽぽ の記事の最後で、花が終わったたんぽぽを保存して「この利用方法は、後日アップします」と書いておりましたが、うっかり忘れておりまして(またか)、あわててアップすることにします。

花が終わったたんぽぽは、こんな感じになってますが……

たんぽぽの花の後

勘の良い人は、前の記事の時点でわかったと思いますが、このたんぽぽは記事タイトルのとおり、「たんぽぽ綿毛のドライフラワー作りの材料」にするつもりでした。
私は、たま~にたんぽぽ綿毛のドライフラワーを作って、リースのアクセントに使ったりします。(いけばなには使ったこと無いです)

たんぽぽ綿毛のドライフラワーは、販売されているものもあります。その中には、着色のものもあったりします。
私は、たんぽぽ綿毛のドライフラワーは、自作のものしか触ったことが無く、既製品と自作を比較することができません。
私としては、「その辺から取ってきて、短時間で簡単にできるのだから、買う気にならない」と考えています。しかし、既製品のほうが扱いやすいことがあるのであれば、いつか買ってみることもあるかもしれません。

この記事は、私のやり方の紹介になります。世の中には、もっと良いたんぽぽ綿毛のドライフラワー作りの方法があるかもしれませんので、「私のやり方が一番良いよ」とは申しますまい。
以下に、作り方の手順を書いてみます。(すごく簡単です)

【1】たんぽぽの花が終わった後に、花弁がぽこっと取れるまで待つ

花瓶に挿したまま、下の画像のように花弁が固まりになって取れるまで待ちます。

たんぽぽの花の後

待つと言っても、一日か二日です。

【2】花が終わったたんぽぽを、花首だけにする

がくの下に、茎を少しだけ残して切り、花首だけにしてしまいます。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

茎は、1cm弱くらい残す感じです。

【3】たんぽぽの茎に、軸になるものを差し込む

たんぽぽの茎って、中空ですよね。

たんぽぽの茎

ここに、なんらか軸になるものを差し込みます。
私がよく使うのは、爪楊枝とワイヤーです。

爪楊枝の場合だと、このように先に接着剤をつけます。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

上の画像で使用している接着剤は木工用ボンドですが、私は手近にある接着剤をかなり適当に使います。ひそかに、「接着剤無くても大丈夫ぽい?」と思っているので、ほぼ「どうでもいい」ような感じで使います。

で、接着剤をつけた爪楊枝を、たんぽぽの茎にざくっと挿します。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

接着剤がはみ出したら、分からないように拭いときましょう。(上の画像は、拭く前)

軸を、「どこまで挿すか」は、どこが正解なのか正直分からないのですが、私の場合は、「軸が行き止まりにタッチしたら、それ以上強く押さない」ことにしています。

ワイヤーも、同様に挿し込みます。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

この画像では、ワイヤーを二本入れてますが、もちろん一本でもいいです。こういうものは、そのときの手持ちワイヤーの都合とか、タンポポの茎の差込口の大きさの都合とかで、一番収まりが良いものを入れれば良いと思います。

下の画像のたんぽぽは、茎がものすごく細かったので、ワイヤー一本にしました。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

そして、このワイヤーには、接着剤をつけていません。毎回、このように「接着剤なし」をひとつ作るのですが、実際に使うときに、「接着剤なし」で困ったことは無いのです。でも、接着剤をつけたほうが、なんか安心するので、基本的にはつけてしまうんです。

【4】たんぽぽを立てて乾かす

軸をつけたたんぽぽを、何かに挿して、立てて乾かします。

うちでは、大体このようにプラスチックトレイを利用します。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

たんぽぽに軸をつける理由は、後にワイヤーかけなどするためと、乾かすときに立てやすくするためです。
乾かすときに、綿毛同士がぶつかったり、壁にあたったりすると、きれいな球形にならずにいびつになり、そこから壊れてきたりします。
なので、上の画像のように、ある程度の距離を開けながら、立てて乾かすのが安全です。

ここまでくると、もうたんぽぽはどんどん乾き始めています。
上のように立てて、二時間もすると、早くも少し開いてきます。
↓これ、二時間後の画像です。

たんぽぽ綿毛のドライフラワーの作り方

(すでに夕暮れ時になっていたので、ヘンな光になってます)

【5】たんぽぽ綿毛のドライフラワー、出来上がり

丸一日たつと、このようになります。

たんぽぽ綿毛のドライフラワー 作り方

私には、なぜそうなるのか分からないのですが、このように作ったものを、思いっきり吹いても綿毛は飛びません。少なくとも、今まで私が作ったものは、一つも飛びませんでした。種が、十分な「飛び立つ準備」ができないうちに乾いてしまうからなのか?と思っていますが、その推測もあっているのかどうか分かりません。

少なくとも、1年くらいは保存できます

口で吹いたくらいでは飛びはしないものの、何かに引っ掛けたりすると、そこからワラワラと種がはずれてきます。なので、仕立て物にするときには、そーーっと扱います。
また、当面使わずに保存するときにも、同様に気をつけます。

私は1年くらいしか保存したことがありませんので、何年もたったらどうなるのかはわかりません。が、1年くらいではあまり見た目に変化はありません。つまり、「少なくとも一年くらいなら十分保存できる」ということです。

輸送するなら、方法を工夫して

あまり考えたこと無いですけど、いけばな展に使おうと思うなら、輸送をよくよく考えないと、現場で生けようとしたら綿毛が飛び散っちゃいました、ということになりかねないと思います。
私だったら、箱の中にオアシスでも仕込んで、そこに綿毛ドライフラワーを挿して運ぶとかするでしょう。
しかし、そこまで注意を払う素材でもないよな~、もっと気軽に使うものだよな~と思うので、たぶん私がこれを花展花材にすることはないですね。

一見、全部おんなじに見えるたんぽぽの綿毛も、よく見ると個性があります。

茎の細いものは、繊細で儚げ。

たんぽぽ綿毛のドライフラワー

茎の太いものは、綿毛にも厚みがあって、安定感があります。

たんぽぽ綿毛のドライフラワー

今回は、特に使うあてもなく作りましたが、ちょいとプリザアレンジに入れてみようかなと思っています。