特別展いけばな 江戸東京博物館

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特別展いけばな 歴史を彩る日本の美

◎会  期  2009年11月23日(月)~2010年1月17日(日)
◎会  場  江戸東京博物館(両国駅より3分) 1階展示場

同展は、まず京都で開催され、現在東京での展示が行われています。読売新聞としては、いけばなの大掛かりなイベントは初めてなのだそうで、このイベントの入りが悪いと、「いけばなのイベントはもうやらない」とか言っているので、皆さん、見に行きましょう。
私は、すでに見に行きました。
このような、資料性の高いいけばな展は滅多にないので、私は大満足であります。特に見てよかったと思うのは、各種の花伝書や立花図の「本物」(池坊が相当協力していると思います)と、浮世絵コーナーです。これだけのために、もう一回見に行ってもいいと思っています。
ちょっと面白かったのは、我が家にある本が一冊、ガラスケースの中に納まっていたことです。

展示について、ごく大雑把に説明してみます。
会場全体は、6つのコーナーに分かれています。
●いけばなのルーツ
●いけばなの成立
●豪華になるいけばな
●流派の誕生といけばな大流行
●はなの器
●いけばなの近現代と広がり
まあ、時代をおっていけばなの世界を紹介しているわけですが、資料展示になりますから(いけばなは、モノが残りませんからね)、道具・字資料・絵資料がメインの展示になります。やはり、一番力を持っているのは「絵資料」ですね。それでしか、見ていない人への伝達ができなかったわけですから。

各流派の作品(本物)も見られるのかな、と思って見に行った人はがっかりするかもしれませんが、内容の濃い展示ですので、好奇心のある方なら楽しめると思います。
草月流の方で、見に行って「つまんなかったな」と言っている人に、2人くらい会いましたが、それは多分、草月や近現代いけばなに関する展示が、最後にほんのかすかに出てくる程度だったことを言っているのだと思います。
確かに、その部分は、ほんの撫でる程度で終わっていますが、「そこにいたるまで」を感じるためには有意義な展示であると思います。(勅使河原茜家元も、面白い展示だと言っていましたよ。言わされてるんじゃないと思うよ)私は、草月の「第五」は、立花の思想が大きいと思っています。そう思って見ると、立花も「前衛の旗手:草月流」と無縁とは思えないです。現に、蒼風師は立花の資料を買い漁っていますからね。おそらく、立花の迫力、構成美に惹かれたのだと思いますが。(立花を評価することが、古典回帰に直結しないところが、蒼風先生の新しさであり、独自性ではないかしら)

展示の中で、個人的にちょっとがっかりだったのは、主催者側が、かなり目玉扱いにしていた「初代池坊専好の大砂物のCG再現」というやつです。読売新聞に大きく出ていたので、相当な売りポイントだったのだと思います。
率直な感想を言うなら、「CGはCGだよなあ」という感じです。しかも、完全に想像での再現なので(リアルタイムの絵図が残っていないので)、専好が作ったものに、どの程度迫っているのか分かったものじゃないのです。……あれは、無理があるんじゃないかなあ。
しかし、大きさが分かるだけでも、一般の方は感動されるのかもしれません。

がっかりしたのは、それくらいですねえ。
私は、江戸時代の読み本に描かれているいけばなを比べて見るのが好きで、豊国、歌麿、重政なんかを一度に見られるのはうれしかったですね。浮世絵コーナー、もっとあっても良かったなあ。

というわけで、私には楽しい展示でした。カタログも買ってしまいました。もう一回行くかもしれません。

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