自分が使った花材事典:かすみ草

2020年1月8日

なぜか、上からの画像です。。。

上から撮った理由は、かなり短く切ってしまったからです。
短く切ると、お稽古のときはいいんですけど、家に帰ってから生けるときに「どう扱えばいいんじゃい」ということになる場合がよくあります。(いけばなをある程度本格的にやっている人は、稽古場でいけたとおりに家でも生けるということは少ないと思います)

量があるのに全部短いので、仕方なく浅いバケツ型の花器に入れてみました。

カスミソウだけ飾るのも悪くはないのですが、たまたまあったデルフィも入れてみることにしました。

こういう生け方はズルいと言うか、とりあえず人には非難されない生け方です。そのかわり、別段新しい生け方ではありません。

いけた人の腕とは関係なく、カスミソウとデルフィと、青い器がきれいなだけだよね……。
でも、これだけの量のカスミソウを全部短く飾るというのは、素人さんにはなかなかできないことなので(勿体無くて切れないです。また、切らなくて正解です)、素人さんは「へー、seiさんはこういう風に飾るのか」って言ってくれます。

かすみ草の、あまり知られていないこと

ところで。
知らない人に教えてあげると、とっても良い反応が返って来るカスミソウの知識を伝授しましょう。

先に言っておきますが、知ってる人には(花好きさんは普通に知っている人がほとんどかも)何も珍しくない知識です。てゆーか、「知らない人がいるのか?」くらいの感じかもしれません。

で、その知識というのは、「カスミソウって、何の仲間なのか」ということなんですけど、「知らない」というアナタは、下の画像をよく見てみましょう。とくに、枝つきをよく見てみましょう。

枝別れしている部分に、特に注目してみましょう。分かったかな?(わかってしまうと、当たり前にそのように見えますよ)

次に、一つ一つの花に注目。

「ふわふわと、小花がたくさんある」ということは、ちょっと横に置いといて、個々の花の形に注目。ほら、もう分かった?

おおそうだ。むしろ横とか、裏から見たほうが分かり易いかな。

ガクの感じ、おしべが突き出ている感じなど、総合したらあの花しかありませんよ。誰でも知っている、あの花です。バラとか、チューリップ並みにみんなが知っています。

これで分かるだろ!

分かりましたね? さあ、一緒に大きな声で正解を言ってみよう。

「カスミソウは、カーネーションにとても近い仲間です!」

分からなかった人は、カーネーションだと思ってもう1回見てみましょう。もう、それ以外の花には見えないと思います。

より正しく言えば、カスミソウは、ナデシコの仲間です。要するに、ナデシコ、カーネーション、カスミソウは、親戚のみなさんです。まあ、本家がナデシコってことですね。
カーネーションがナデシコだという時点で「えー、そうなんですか!」と驚く人がいますが、その人はカーネーションかナデシコか、どっちかを触ったことが無い人だと思います。触れば、当然のように同族だと分かります。ナデシコの花弁を装飾的にしていったのがカーネーションであり、枝分かれの多い小花にしていったのがカスミソウです。
花の形から言うと、ナデシコよりもカーネーションの方がカスミソウに近いので、私はたまに花に詳しくなさそうな男性などに「カスミソウって、よく見るとカーネーションの小さいやつなんだよ」と教えてあげるんですけど、毎度とても良いリアクションが返って来るので、皆さんも彼氏などで試してみてください。