自分が使った花材事典:こぶし

2019年4月11日

春の花、こぶしです。
こぶし
春の花木はよろしゅうございますなあ。

このこぶしは、買ったときには全部つぼみで、開いている花は一つもありませんでした。

↓これ、買ってきた日の画像です。
こぶし
あまりにも咲いていない花木というのは、
「結局咲かないんじゃあるまいな」
という疑惑を覚えることがありますが、つぼみから白い花弁が覗いているところがいくつかあったので、今回のこぶしは、
「これは絶対に咲いてくれる」
と確信を持って買いました。

↓こんな風に、つぼみが割れていました。

つぼみの中から出てきている花弁が、なんかいじけている場合があって、そういうときには、
「割れてても、結局咲かないんじゃあるまいな」
という、更なる疑惑が生まれたりもしますが、このこぶしは健やかな花弁が出てきていたので、何の疑惑も持ちませんでした。

上の画像のつぼみは、二日後にこのようになりました。

徐々に開いてくるのが、「日に日に春が近づいてくる」ように感じられます。

私は、↑このくらいの、チラチラ開きかけているくらいの様子も好きです。

開花が最盛期をむかえたのは、買ってきてから5日目くらいでした。


花の開き方もきれいだったので、満足です。

マグノリア特有の花の芯。


花が終わると、この芯のところがバラバラ落ちるのがアレなんですけど、私は嫌いじゃないので芯の掃除も「こぶしらしいじゃん」と思えます。

……と、ここまでの書きっぷりから、私がこぶしを大好きなことが伝わると思います。
しか~し! 「こぶしが好き」=「こぶしを生けるのが得意」とは限りません。
何を隠そう、私はこぶしを生けるのが苦手です。大体いつも、向うの言いなりになって、ぶっきらぼうに枝をつっこむだけで終わってしまい、今回もそうでした。こぶしをうまく生けるには、腕がいるな~と思います。

ところで、この画像のこぶしは、1月27日に買ったものです。
買ってから今日で3週間、ほぼすべての花が開いては終わり、それでもまだ花瓶に挿してあります。花は散ったけど、枝としては生きているので、捨てられずに取ってあり、めしべの様子など観察しています。

こぶしとかモクレンの花の後、めしべが何とも不思議的な形に変じていくのをご存知でしょうか。
切花なので、どこまで「不思議形」になってくれるか分かりませんが、完全に枯れてしまうまで観察してやろうかと思います。