自分が使った花材事典:ソテツ

2019年6月26日

個人的には好きな花材です。

ソテツ

ソテツは、いけばな花材としては、まあまあメジャーな葉ものです(お稽古花には、そんなにたびたびは入らないけど)。大型の葉物の中では、かなり割安に入手できる方です。私は、一度草月展作品に使ったことがあります。

画像のソテツは、全長1mくらいあり、標準程度の大きさです。
花屋的には、これをよく使うのは、段花ですね。
↓こういうやつです。

段花には、アレカヤシもよく使うけど、ソテツも使われます。

ソテツというやつは、住宅地やオフィス街でも、大きな株が植わっているのをよく見かけます。
うちの近所でも、病院の入り口のところとか、マンションの植え込み、公園、個人のお宅の庭先など、かなりの数のソテツが栽培されています。

↓こういうやつね。

上のような株から、葉っぱを一枚一枚切って、切花出荷されます。
家にソテツの大株があるような人は、いつでも切って使えていいだろうな~と思います。

ソテツの葉は固くて、葉先はとがっていますので、モノによっては、不用意に触ると手に刺さることがあります。
ソテツ
このソテツは、わりと葉先が乱れている方でした。いけばなにするには、あまりぺったりしているよりは、動きを感じるくらいの乱れがあった方が扱いやすいことが多いです。

横から見ると、こんな感じ。
ソテツ

葉裏はこうなってます。
ソテツ

ソテツは、丈夫な葉なので、いじくり回すことに耐える強度は持っています。しかし、強度がありすぎて、曲げたり丸めたりができないことがあります。
今回使ったものも、バリバリのゴワゴワでして、手で形作るような加工はできませんでした。

そんなときには、切って形を変えるという方法もあります。よくあるのが、一部の葉をカットして、真ん中の軸だけにするというやつですが、都合により今回はその画像は出しません。
でも少しは「切り方」の例を出したいので、一番簡単な「葉っぱの途中でカット」の画像を下に貼ってみます。

ソテツ
矢羽みたいな形になりました。
なーんだ、こんなの、と思われるかもしれませんけど、これも複数で使うと、カットしない葉とは大きく違う作品が作れます。

私は、こんなカットで草月展に出しました。
ソテツ
私、この切り方好きなのね~。
左右に一対の葉をつけたまま、真ん中の軸を切っていきます。

ソテツは、簡単に枯れものにできます。
画像のソテツも、水から離して枯れモノにしました。その画像は、いずれ本サイトの管理人のストック花材にアップします。